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英傑大戦記#129 温故知新~ワラデッキ・バラデッキ~の巻

by
楊狐
文士
文士
楊狐
はじめに
今回は番外編。ある投稿へのアンサー記事を書いていきたいと思います。

もともと投稿のコメント欄にコメントを書いていましたが、長文になってしまったこともあり必要最低限なコメントに留めましたがそれでも長く、投稿者からもリクエストをいただいたので自分なりに書いていこうと思います。
自分の所感、意見として書くので参考になればと思います。
ですので肩の力を抜いて、緩い感じで読んでいただければ幸いです。


ワラバラ関連の初心者向け投稿
そもそも投稿者は、そうした投稿を探していて情報を求めていました。
自分も探して見ましたが、過去の投稿を含め全部検索したわけではないので見落としていたらコメントをください。
ワラ・バラデッキを使っている投稿自体は自分も含めて多数あります。
ただ、個々人の所感や動画などが中心で投稿者が求めているもの(初心者向け、デッキ体系の話、資料的なもの)とは違うかなと思いました。
コメント欄にも書きましたが必ずしも誰かが答えを書いてくれるわけではないのです。




温故知新
とはいえ、ワラバラ初心者向け講座を改めて書く意欲や情熱をもつ投稿者に自分も応じたいと思い、少しでも参考になればなと考えていたところ……。

資料がありました
(真顔)





三国志大戦 必勝戦術講義
三国志大戦~乱世の群狼~ 最強戦術講義

レーベル:講談社ゲームBOOKS
出版社:講談社



三国勢には懐かしい書籍だと思います。
ここには初代三国志大戦1、大戦というゲームに初めて触れる初心者向けの基本的なことや知りたい情報が全て書かれております。
何度も読み返した方も大勢いるのではないでしょうか。

英傑大戦から始められた方は、ぽか~んだと思うので(笑)

もう少し書きますと当時は現在のような公式のコミュニティもなく、SNSもそこまで発展していませんでした。
X(旧Twitter)どころかiPhoneもスマホもない時代。
何をよりどころに大戦を攻略していくかと考えたときに、古くからある「書」に当時の人々は救われました。
この書を足がかりに大戦初心者だった人々が大戦を、後のシリーズを今日まで戦い抜いてきたのです。
主に古参勢になりますが。

三国志大戦 必勝戦術講義第一刷発行が平成17年4月26日(西暦2005年)なので、実に19年前の書籍になります。
もうそんなに経つのか……。



さて、
この必勝戦術講義のページを開いてみますと、初級編の中にデッキはこう組もうというデッキ作例が並んでいます。

例1 バランス重視デッキ
例2 騎兵中心デッキ
例3 槍兵中心デッキ
例4 弓兵中心デッキ
例5 攻城兵デッキ
例6 兵数重視デッキ

作例が6種ありますが、触れるのは例1のバランス重視デッキ、例6の兵種重視デッキとなります。



例1 バランス重視デッキ どんな相手ともそこそこ戦える組み合わせ
三すくみのことを考慮して兵種のバランスを重視したデッキ。
相手のデッキがどんな組み合わせであったとしても、対応出来る兵種がいるのが強み。
逆に突出した力はないため、それを計略などで補っていこう。
手持ちのカードが少ないうちは、所属勢力を混在させてしまってもいい。

編成の一例
騎兵×2 槍兵×2 弓兵×1
槍兵で前方を固め、左右から騎兵が前へ走る。弓兵は後方からそれらを援護する。
編成のバリエーション
スターターのデッキに近いこの組み合わせをベースに、所属勢力に合わせた増員をしていくのもいいだろう。
自分好みの兵種を揃えるのも楽しい。
(※原文まま)


現在でいうところの号令、バランスデッキに当たるものですが、カード資産の少ない所に触れているところなど読み返してみるとかなり初心者向けのデッキ構成だと思いました。
大戦シリーズの基本兵種、騎兵、槍兵、弓兵の動きや操作を学び、ここから発展させていく感じです。

英傑大戦での作例。バランスデッキの場合。
上記に当てはめて作っていくと5枚編成。騎兵、槍兵、弓兵。三兵種の割合を考えて作ります。
ここに「計略で補っていこう」とあるので、強化、全体強化、妨害、ダメージ、陣形等を入れていく感じでしょうか。
そこから、ある程度使ってみて、5枚の操作感、兵種同士の連携、計略のタイミングなどわかってきたら、三兵種の割合を見直してみるのも良いと思います。
一兵種を別兵種である鉄砲隊、剣豪へ変えてみるのも良いかも知れません。


初心者向け4枚号令
こちらも考え方は同じで4枚中、3枚は騎兵、槍兵、弓兵。ここに+1で騎兵、槍兵、弓兵のどれかを入れる。
計略についても1枚は号令。残りの3枚に強化、妨害、ダメージ、陣形等を入れていく感じでしょうか。
4枚編成に慣れてきたら、4枚のうちの何枚かを上記のように鉄砲隊や剣豪に切り替えていくとしても良いのかなと思いました。


補足
現在のバランスデッキの定義だと非号令で組んだ5枚のデッキをバランスデッキとしています。
号令(カテゴリー全体強化)を入れたデッキは号令デッキと呼ばれています。
しかし、兵種の組み合わせのバランス、計略で補うと書いてあるのでその計略を「号令」で補ってもよいと思います。
このデッキは号令だから、バランスだからと、あまり型にはめて考えなくても良い気がしました。
時代によっても定義や解釈は変わっていきます。
日々、デッキやプレイヤーが進化しているのだと捉える方が良いでしょう。

現在、4枚号令を使っている人はデッキ構成の延長線上として、1枚増やした5枚号令を使ってみるところから初めても良いと思います。5枚を使っている人は「号令」以外の計略を試験的に入れてみるという感じでどうでしょうか?
普段の号令デッキに入っている計略で、例えば「強化」があるなら、「号令」を外して「強化」を二つに増やしてみるとか。
いきなり全然違う5枚デッキを組むよりも、使い慣れているデッキに一工夫してみるところから初めて見るのがなじみやすいかなと思いました。

ちなみに全体強化号令はカテゴリーが分かれていて
「全体強化」は全体の武力を上げて一気に攻め込もう
「号令」はリーダーたる武将が使用する計略だ

(※原文まま)
とあります。なんのこっちゃ(笑)
おそらく全体強化は勢力に関係ない、サブ号令的なもの。号令は勢力に関係した号令のことを指しているのかと思います。




例6 兵数重視デッキ コスト8を最大限に使う大軍デッキ
兵種は関係なくコスト1の武将を片っ端から集めたデッキ。
武将数は最大の8。
武力の平均値は小さいが、数にものを言わせ、たたみかけるように攻めていける。
特にコストが高めの武将で組まれたデッキに対しては、多少の武力差があったとしても、こちらの進軍を止めることは難しい。

編成の一例
コスト1×8
配置自体はあまり重要ではないが、「防柵」や「伏兵」を生かせる布陣で配置しよう。
編成バリエーション
各勢力の女性武将や、その他勢力の黄巾賊の面々など、組み合わせは豊富。
もちろんほかのデッキと同じように兵種にこだわってもいい。
(※原文まま)


現在でいうところのワラデッキになりますが……。
なんだこれは、たまげたなぁ!
自分も当時からワラデッキを使い始めて今日まで続けてきましたが、説明を読み返したときに薄々感じたことはワラデッキは初心者向けじゃないよな。
作例も一番最後だし。余裕があったら使ってみようみたいな空気があります。しかし、この「大軍」という単語に自分はロマンを感じてしまいました。当時もこの単語にやられてワラデッキをはじめてしまったのかもしれない。


英傑大戦での作例。ワラデッキの場合。
上記の通りにデッキを作っていくと英傑大戦ではコスト9を8枚で分けることになります。

コスト2×1枚 コスト1×7枚の編成
いわゆるワントップ型ワラデッキ。
一番強い人が一人いるデッキ。スペックも武力重視、計略も超絶強化など。
コスト2×1枚のコストを0.5づつ増やしていくと、最終的に呂布ワラとなります。
例1の作例と比べても、かなり突き抜けているコスト編成だと思います。

次に
コスト1.5×2枚 コスト1×6枚の編成
こちらはツートップ型ワラデッキ。
強い人が二人いるデッキ。スペックも武力重視の他、高コストの計略も二つ用意できます。
コスト1.5×2のコストを0.5づつ増やしていくと、デッキ全体が武力と枚数で安定してくると思います。
一人には強化、一人には号令等。タイプの違う計略を持たせることもできます。
また高コスト二人のコスト分けを工夫してみるのも良いかも。

ワラデッキはデッキ自体の作成を何処から手に付けてよいか悩むと思いますので、まずはコスト編成と枚数を下地にしてからの方が良いと思います。
その上で使いたい武将、計略=コスト、枚数を中心に考えて行ければなと思いました。


補足。
戦略4 人数は多いぞ!ゾンビ作戦
質より量! の人海戦術だ
コスト1の武将を使用。撤退を覚悟で突っ込んでいき、うまく戦線を抜け出した武将で攻城する作戦
(本文より一部抜粋)

当時のワラデッキの基本運用。相手に対してひたすら消耗戦に持ち込む戦い方をします。
相手プレイヤーの部隊処理能力を上回る消耗戦を仕掛ける戦い方でした。
活持ちで固めて8枚が前進! 全滅したら復活計略で全体を生き返らせる。ひたすらコレを繰り返すだけ。
呂布以外を「活持ち」「復活計略」で固める呂布ゾンビデッキなんてのもありました。
しかし、英傑大戦の場合。全部隊を復活させる計略は今のところないようです。
比企尼ワラといった全部隊の復活時間を減少させる計略はあるので擬似的なゾンビデッキはできます。



ワラバラの目的、デッキの組み方など、基本的なデッキの作り方を書きました。
投稿に書く参考になればと思います。

英傑大戦からはじめた人には何もかもが新しく感じると考えます。情報としても古くはないと思いました。



おまけ 情報交換・補足
コメント欄で書きたかったこと。


・内乱→争覇への変更
①戦場は後方・中央・前方の3つのエリアに分かれており、部隊がより前方のエリアにいるほど覇気が溜まりやすいです。
②部隊の武将コストが高いほど覇気が溜まりやすいです。
(公式プレイガイドより)

高コストに目が行きがちですが争覇ゲージは低コストでも中央・前方エリアにラインをあげていれば溜まります。
高コスト溜まるのが早い。低コスト溜まるのが遅いの違いです。
なのでワラデッキでも全部隊がエリアに止まる時間が長ければ溜まるのも早いです。


・現状の三国志大戦
自分は三国志大戦を今も続けていますが、英傑大戦からの逆輸入的な4枚デッキが生まれました。
武力10と9を並べて、なおかつ征圧Aという……なんてデッキだ!
ゲームプレイヤーは常に進化しています。



・流派システムの追加(主に士気流派の話)
これはワラデッキ側も条件は同じです。
なんなら士気流派でワラ号令(ドリフ安倍晴明)なんてのもあります。
対号令に対して、ワラデッキに号令を仕込むというデッキが生まれています。



・対ワラ計略の増加
これと対になるようにワラデッキ用に枚数、勢力、時代参照計略も増えました。
みんなのトラウマジョン万次郎(やめろ!)
一概にワラデッキが不利な環境とも言えません。


・攻城力の変化
知力に関連する高知力、低知力は「攻城速度」「攻城ゲージ」に影響があります。
城への攻撃はコスト、武力が関係します。
攻撃力の低いコスト1の城ダメは攻城ゲージの「短さ」攻城「回数」で稼げます。
知力6がボーダーで、この数値より上になると短さと回数による攻城速度に相手も見過ごせなくなってくると思います。
気づいたらトータルで殴り負けていたとか。
初期は簡雍(計略がやばい!知力+99)など、知力6以上のコスト1。
現在の新バージョンだと暴れた蕭何(計略が強い!)、コラボならハンニバルかな?

あるいは端投げのコストを上げる。
憤激型。坂本乙女飯富虎昌
低枚数デッキでも散見された端投げ。とにかく低士気で回復して粘る。

知力、速度上昇型。板垣信方望月亀弥太魏犨(放火魔)
城を殴っては逃げる。また殴りにいく。回数で城を殴る。



他の案出しは長文になるので、とりあえずは自分が書きたかったことだけ書きました。
投稿を書くさいの意見のひとつとして参考になればと思います。
おそらく一回の投稿では収まりきらないと思いますので、自身が納得のいく投稿を書くことができれば幸です。
ここまで長々とお付き合いありがとうございました。

再見


©SEGA
©講談社
作成日時:2024/06/01 17:27
コメント( 18 )
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楊狐
文士
文士
楊狐
6月4日 8時38分

さくまさんコメントありがとうございます。
自分もEXカードは気になっていましたな。しかし、まだ開封していないことに気づきました(えっ!)
コスト1だけの8枚デッキ。
当時の情報を読み返してみて、基礎的なデッキの作り方という点では参考になりましたが、今の英傑大戦では書き足す情報がかなり必要になってくると実感しました。
今回は基礎的なことをと思いかきましたが、ワラデッキの常識がかなり変わってきているのは肌で実感できます。
例えばワントップ+号令といった複合型ワラデッキという感じなのですが、ワラデッキの延長線上にあると思うので、まずはワラデッキがどんなものかだけでも知って欲しいと思いました。

さくま
yunatogirls
yunatogirls
6月4日 22時44分

> 言わんとしていることもわかります
 分かってくれたのは何よりです^_^

> 楽しくてワラデッキ辞められない部分があります。
 ワラ使いでしたか、楽しいですよね。私も勝率悪いですが普通の号令デッキには戻れません、愚かな^_^
 
> 「ワラデッキ強いよ!」と言うことが書きたいのではなくて
 …あまり強くはないと?^_^
 
> 「このデッキ弱いよ」って書いて、そのデッキに興味持つ人いますか? 
 まだまだワラを使う人はいて、号令使いも負ける事がある以上、英傑ワラの対策をしたい人はいると思います。
 この記事もかなり盛り上がっているのでは?
> 自分の投稿を土台にワラバラデッキの入り口的な記事を書いてくれるのではないかと思います。
 同感ですね。
 
> ワラデッキ自体も、号令入りの6枚だったり
 色々ありますね。一度碧の女子単お楽ちゃんワラを試した事はあります。防衛も攻撃もまずまずいけます。
 しかし攻城がキツい。開幕に一撃くらって、その後必死に戦っても城ゲージを取り返せない。
 兵力回復がお玉ちゃんしかいなくて張り付いても踏ん張れない。
 相手は壊滅しても一枚だけ逃して城門をガードするだけで開幕のリードを守り切れる。私には無理でした。

楊狐
楊狐
文士
文士
楊狐
6月5日 9時49分

yunatogirlsさんコメントありがとうございます。
投稿や様々なコメントを通して自分の中でのワラ常識が、ここ数日で更新された感があります。
ありがたいです。
ソレはソレとして。でも触れたワラ号令ですがオンライントーナメントも見たうえで、SR安倍晴明デッキが多いと感じました。ある試合の解説で「号令」と「ワラ」をスイッチできる構成というタイプのデッキもありました。
ランカーさんの配信でもyunatogirlsさんが上げたワラに刺さる武将を「苦手」とした上で「号令」「陣形」でしのぐ場面も見受けられたので、上位クラスだと「号令ワラ」がトレンドなのかなと思います。
ワラデッキとしては強いのですが、場面によって「号令」と「ワラ」をスイッチするというのは、実際に運用となるとプレイヤーの判断、技量に委ねられる部分が大きいとも感じました。これは「号令」「ワラ」を両方経験していないとできない運用だと思います。
そこへいたる経緯も号令ベースのプレイヤーが部隊数を増やすのと、ワラベースのプレイヤーが号令を入れるというのでも感覚がちがってくるのかなと思いました。
コストの振り分けも最高武力がコスト2だったりするので、より上級者向けなデッキ構成になると思う次第です。
階級全体で見るとワラデッキは不利ではないものの、勝率を出す運用においては階級上位に偏るのかなと言うのが感想です。
そうしたことも踏まえて、ワラ・バラに触れる方へ初級、中級、上級と段階を経て説明していくのはなかなか難しいものがあると思いました。
改めてワラデッキの難しさを感じられたので、今後もめげずに探求していきたいと思います。
長々とお付き合いありがとうございました。

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