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新・漫画の話#11 磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

by
楊狐
文士
文士
楊狐
月に一度の漫画紹介!



自分ルール六条

一、英傑大戦の武将当人あるいは関連、所縁の人物が漫画作中に登場している。

英傑大戦に参戦しいる武将を題材にした作品を主に紹介していこうと思います。


二、漫画での主人公、協力者、敵役など。作中での役割は特に問わない。
ちょい役でも劇中に出ていればOKにしましょう(判定が緩い)


三、自分が実際に購入し作品を所有していること。
何処かで無料で読んだというのは無し。必ずきちんと購入して読んで行こうと思います。
すでに所有している作品紹介も兼ねていこうと考えていますので、過去に漫画紹介されている投稿者の方と内容が被るかもしれませんが、そのあたりはご容赦ください。



四、現在コラボされている作品はあえて扱わないこと。
公式ですでにコラボされているので割愛しようと思います。


五、月に一度、必ず投稿すること。
投稿するタイミングは月の何処でも良し。ただし、いかなる状況でも必ず投稿すること。
過去に挫折した年があったため。主に漫画のネタが切れたことが原因です。


六、英傑大戦の武将から著しく離れる作品は扱わないこと。
特殊枠は無しにしましょう。必ず武将が出てくる作品にすること。



今回の作品はこちら!







磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

著者:仲間りょう
出版社:集英社
レーベル:ジャンプ・コミックス

あらすじ
花のお江戸に暮らす青年武士・磯部磯兵衛の夢は立派な武士になること。
そのため武士道学校に通い、日々精進……する予定!?
実際は励まず学ばず勤しまず、ぐっだぐだな日々を送る磯兵衛の物語、幕を開けるで候。


単行本背表紙より抜粋




作品紹介

作者は「高校生家族」仲間りょう先生
というか一時期ネットミームになった「処す?処す?」元ネタと書いた方がわかるかも(笑)
今夏にWOWOWでドラマ化するそうです(!?)
というわけで急遽取り上げてみた感じなのですが……。
自分もすっかり忘れていて、たまたまドラマ化のニュースが目に入って存在を思い出しました。
しかし。
当初は「あれ?これ古本屋へ売ってしまったかな」とか思っていました(ひどい!)
無事、単行本は見つかったものの最終刊だけが見当たらなくて数日探しました。
部屋の掃除のきっかけになった作品です。探すのに苦労した。

本作品を一言で語るとギャグ漫画以外の何物でも無いのですが、ギャグ漫画とは言え舞台が江戸時代のため、この時代にゆかりのある登場人物も多数登場します。
レギュラーというか準レギュラーの平賀源内葛飾北斎(画像)
話の流れとしては平賀源内の時代設定を無視したオーパーツ的発明品に付き合わされる
磯兵衛が結果的に酷い目にあうという、ギャグ漫画のお約束な展開があります。このお約束というのがまた安心して読める所であり、このお約束をどう裏切ってくるかがギャグ漫画の見所だったりします。
葛飾北斎の方は孫娘に憑依して春画修行を続けているという設定で、こちらも春画関連のエピソードで
磯兵衛と共に騒動を起こします。時代的には劇中で葛飾北斎が亡くなっていて平賀源内が存命という感じかな?
登場人物に徳川十五兄弟将軍(上記の処す処すの台詞を言った人物)がいる時点で時代設定は深く考えない方がよいですな。
ギャグ漫画だし。
兄弟設定とは言え十五将軍が一堂に出てくる漫画も少ないだろうなと思います。
そのほかにも服部半蔵(7代目)、宮本武蔵(幽霊)等。
歴史上の人物ネタもあったりします。
基本的には
磯兵衛が毎回、おかしな騒動をはじめるのが常です。
ギャグ漫画は主人公が騒動起こしてなんぼですからな。





感想:ギャグ漫画の最終回

「浮世絵を本で見て、それに台詞をつけたくなった」という作者の発想力がすごく。
それを作品として昇華できるのもすごいことだと思いました。
もともとは「ONE PIECE」の代理原稿として読み切りの「浮世はつらいよ」が掲載されたことから当時、話題にあがった作品でもありました。自分も話題作を読んでみようと思って手に取ったのが始まりです。
しかし、そこからここまで続くとは思っていませんでした。
うまく流れに乗ったというか運と夢をつかんだ作品だと思います。

ギャグ漫画って短命が多く、純粋にギャグのみで単行本二桁だす作品というのはよほど人気が無いと続かなかったりします。
ストーリー漫画よりも1話使い切りの笑いのネタを考える方がはるかに難しく。ギャグ漫画家はネタを考え、作り出すのに相当しんどいという話を読んだことがあります。
当初はギャグ漫画で始まったものの途中からストーリー漫画へと移行。気づくとバトル漫画になっていたというのが少年漫画のお約束だったりします。
作品初期。単行本1巻、2巻辺りがギャグ作品なのに3巻あたりから徐々に作風が変わっていくというか。

そう考えると徹頭徹尾ギャグのみで勝負して駆け抜け、最終回にたどりつく作品というのは本当に素晴らしいと思います。
単行本を追っている間、リアルタイムで読んで感じる作品の持つ空気感というか、雰囲気があり、読み始めて「これだよ、これ!」みたいな。
ギャグ漫画を読んでいる間の心地よいテンポを感じることができるのが良かったです。
そうして最終回はいつもの日常な感じで閉めるのも良いと思いました。
作品が終了してもキャラクターたちの日々は続いていくのかなと思える最終回が良いですな。
こればかりは実際に作品を読んでみないことには伝わらない感覚だと思います。





それではまた新・漫画の話でお会いしましょう。

再見

©SEGA

©仲間りょう
©集英社
更新日時:2024/03/29 20:39
(作成日時:2024/03/29 20:33)
コメント( 12 )
12件のコメントを全て表示する
楊狐
文士
文士
楊狐
3月30日 9時9分

混沌の久秀♪さんコメントありがとうございます。
高校生家族は自分も好きでした。
こちらの作品も独特なワールドがあって、もう少しだけ続くんじゃよでも良かった気がします。
先生の次回作に期待したいですな。

混沌の久秀♪
yunatogirls
yunatogirls
3月31日 23時45分

磯部磯兵衛。あーあー、ありましたね。ジャンプで江戸ギャグ漫画という妙チキリンな組み合わせw
江戸の知識はちゃんとある上でのギャグは面白かったですね。
ラストの方でスーパーサイヤ人みたいな超絶バトルが始まったのは笑えましたw
もうブームは終わりましたが、英傑に出るといいですね。

楊狐
楊狐
文士
文士
楊狐
3月31日 23時58分

yunatogirlsさんコメントありがとうございます。
るろうに剣心もそうですが、ジャンル問わずジャンプは意外と歴史もの漫画の連載もあったりしますな。
江戸の知識は意外ときちんとしているんですよね。ギャグマンガだからこそ、逆にきちんとしていたのかも。
ラストの方でスーパーサイヤ人みたいな超絶バトルが始まったのは笑えましたw←
ありました! ネタに困るとそれすらネタにするのがギャグマンガらしかったです。

yunatogirls
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