
周瑜「伯符さん、以前、家族仲で悩んでるって話になったじゃないですか」

孫策「まだ覚えてたのかよ…まぁ悩んでるってほどでもねーけどさ」

周瑜「で、もういっそ父親を呼んでしまえばいいじゃないかって話になったので、お声かけをしてみました。孫堅さんに」

孫策「マジでしたのかよ! いいって、しなくても。気まずいというか何というかだしよぉ…」

周瑜「あ、大丈夫です伯符さん。断られましたから」

孫策「ぶっwww 断られたのかよ!!www」

周瑜「何か今、忙しいみたいです。流行ってるんですかね、天啓の幻デッキが。収録の日は忙しくて来られないそうです」

孫策「嘘つけ、そこそこ暇だろうよ」

周瑜「じゃあ何で断ったんですかね……??」

孫策「気まずいからじゃねェの……? って、これじゃ本当に不仲みたいじゃねーか!ww」

周瑜「まぁ代わりにと言っては失礼でしょうけれど、孫堅さんに引けを取らないゲストをお呼びしました。彼から家族の仲を深める秘訣みたいなのをね、教えてもらえるんじゃないかと」

孫策「家族の仲を深める? 誰だ? いい父親キャラみたいな武将ってところか?」

周瑜「そうですね。子供も多いですし、詳しいと思いますよ」

孫策「頼もしいな。じゃあ…ゲスト、この方です! どうぞ!」

源義朝「義朝だ」

周瑜「はい、源義朝さんでーーす!」

孫策「ん…ん……んんん??」

周瑜「じゃあ今日は、家族仲を深める秘訣を教えてもらおうじゃないか、ということで! 義朝さん、よろしくお願いします!」

義朝「良かろう、よろしく頼む」

孫策「ちょ、ちょっと待て。大丈夫なのか……?」

周瑜「せっかくなので義朝さん、タイトルコールをお願いします」

義朝「承知した。では、
30回目の! 断金の交わり!!!」
~おしゃべりの交わり~

孫策「おい、公瑾。源義朝って確か、身内同士で殺し合いしまくった奴じゃなかったか……?」

周瑜「そうなんですか?」

孫策「知らずにブッキングしたのかよ!」

周瑜「いやぁ、"源氏"ってたくさんいるから、やっぱ家族仲良いのかなぁって思って」

孫策「しかもよりによって義朝かよ。怒らせたらどうすんだ!」

義朝「家族仲について……か……はぁ……(嘆息)」

孫策「おい、もう既にちょっとキてんじゃねェか! 大丈夫なのかよ!」

周瑜「まぁまぁ、ここは私にお任せを! ついでにマキビシもあげます!」

孫策「いってぇ! おい、ラジオブースにマキビシを撒くな!!」

義朝「2人で何をしている。進行しなくて良いのか」

周瑜「あ、失礼しました。じゃあ早速やっていきましょうかね」

孫策「本当に大丈夫なのかよ……」

周瑜「まず、家族構成をお伺いします!」

義朝「祖父・義親、父・為義。弟に義賢・頼賢・為朝・行家……他合わせて21人。子供が義平・頼朝・範頼・義経……他合わせて11人だ」

孫策「すげー大家族だな……孫家も見習った方がいいわ」

義朝「一族の繁栄こそ源氏の宿願故、当然のこと。側室の子も多かったがな。まぁ、その代わりに、お前たちと比べれば、こちらは戦の数が少ない。争えば負けるのは我らの方だ」

孫策「そんなことないと思うけどな。まぁ俺とそっちじゃ事情が違ェーからな」

周瑜「いやまぁ、戦ったら我々が勝ちますよ、そりゃあ」

孫策「なんてこと言ってんだ! 義朝に失礼だろ!」

義朝「…ふっ」

孫策「おっ…!」

周瑜「ウケた……!」

義朝「"山椒は小粒でもぴりりと辛い"という慣用句は、何だかリズムが面白いな」

孫策「思い出し笑いだったのかよ! どんなタイミングでしてんだ!」

義朝「で、何の話だったかな」

周瑜「『パラダイス銀河』の話ですよ」

義朝「そうであった。ローラースケートで……」

孫策「全然違うわ!! 光GENJIの話じゃねーよ! 家族仲の話をしてんだよ!」

義朝「そうか、家族仲か」

周瑜「ぶっちゃけどうなんですか? 家族仲は良いんですか」

義朝「こちらは仲良くしようとしている。だが向こうは私を嫌っている」

孫策「あ、そうなのか」

義朝「しかし父は私のことを嫌っている。私は武士団の結束こそ重要と思っていたが、父は貴族の中で出世しようと考え、武士を遠ざけた。お互いの思惑が逆の方向を向いていたのだ」

孫策「どっちも頑固だな。片方が折れればいいだろうに」

周瑜「そうは言っても命運がかかっていますからね。それにすぐ傍には順調に勢力拡大している平家がいたワケですし」

義朝「色々あった結果、私は、ほぼ追いやられるされるような形で京都から関東に勢力を移した。で、結局対立が修復できず、弟・義賢を斬る羽目になった」

孫策「ブッww 色々あったじゃ済まされねェって!」

義朝「ますます父と対立をして、最終的に父は無論、弟たち含めて家族ほぼ全員と戦うことになってしまった」

周瑜「何やってんっすか…ww」

孫策「父に謝るって考えはなかったのか」

義朝「ないな。貴族と、貴族の創ったシステムの中で、我ら武士が成り上がる手段はないと、私は思っていた。実力を身に着けるしかなかったからな。家族と対立してでも、成し遂げなければならなかったのだ」

周瑜「成程。自分の理想のために、非情な決断を下した結果だということですね」

孫策「…おい公瑾。家族仲を良くするためのゲストだよな? 自分の理想のために家族とも争った奴を呼んでどうすんだよ!!ww」

周瑜「うーん、そうですね。まぁ伯符さんじゃ家族仲を良くするのは無理だってことで!」

孫策「諦めてんじゃねーよ!ww」

義朝「…孫策。そなたは家族仲を良くしたいのだな」

孫策「お、おう。まぁそうだな」

義朝「では私の助言は強ち間違っていないと思う。私の意志は確かに生前に成し遂げられることはなかった。しかし結局、嫡男の頼朝が果たしてくれた。鎌倉幕府を築き、朝廷も無視できない武士の勢力を築いたのだ。私の非情な決断は誤っていないことを示してくれたのだ」

孫策「…それと家族仲の何が関係あるんだよ!!ww」

義朝「まぁよく聴いてほしい。つまり、無理に仲良くしようとしなくて良いということだ。家族と、たとえ争いになったとしても、自分の考えを貫くべきだと思うのだ。お互いに本音を隠して仲良くしたとしても、本当の信頼とは呼べないだろう。争いはいつか必ず終わる。後腐れなく、本音で生きることの方が大事ではないのか」

孫策「うーん。そ、そうなのか……?」

義朝「本音を貫いた先に、本当の信頼関係が構築できるのではないか。裏を返せば、悪気があったのなら意地を張らず謝るべきでもある。そうでないのなら、堂々としていればいい。お前の事情を詳しく知らないが、私はそう思う」

孫策「成程なー。まぁ一理あるか」

義朝「私の判断は正しかったのだと、この"英傑世界"ならば、父も認めてくれる。そして私はそれを許すつもりだ」

周瑜「おぉ……さすが源氏の当主なだけありますね」

義朝「ここで一句」

孫策「ん?」

義朝「果ては殺戮、果ては冷たき星。全ては源氏の天下のため」

孫策「どこが俳句なんだよ! っていうか殺戮はダメだから!!ww」

義朝「はい、復唱」

孫策「なに調子乗ってんだ! 誰が復唱するか!」
~エンディング~

周瑜「さ、今回はけっこーいいアドバイスを頂けたんじゃないですかね、伯符さん」

孫策「そうだな。最初はどうなるかと思ったけど、含蓄があったよ。ありがとうな、義朝! また来てくれよ!」

義朝「うむ。それではエンディングを読んで終わりにしよう。えっと……
・いいね! 気軽に押してください。
・コメント、短くても嬉しいです、100%返信します……」

周瑜「それ私が読むテンプレートだから! タイトルコールだけじゃなくて勝手に取らないでください!」

義朝「失礼した。ここまで読んでいただきありがとうございました。お相手は、源義朝と!」

孫策「あ、断金の交わりの2人でお送りしました」

義朝「それではまた」

孫策「なに乗っ取ってんだよ!!ww 調子に乗るなー!!」
~断金の交わりッ!!~
!?
まさかのゲスト登場に驚きました!
今後もこうしたゲストとの語るテーマを交えた絡みがあると良いですな。
多くを語らなさそうなゲストがこうも語ると面白いですねぇ。
歴史、時代を超えてこういう絡みが創作できる英傑大戦別の視点で面白みがあっていいですね。
楊狐さんコメントありがとうございます。
たまにはゲスト回を書かなきゃなーと思っていたので、フラッと書きました笑
鬼石曼子さんコメントありがとうございます。
個人的な考えですが、訥弁な方って、口を開くと意外としゃべるし、正鵠を衝くイメージがありますね。
せっかくの『英傑大戦』なので、時代を超えた会話がある方が私は好みですね。高杉晋作と組んだ時の卞氏の特殊台詞とか大好きです。