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エラッタは誰のためのものか

by
JAMES
JAMES
軽く昔話しつつ結論ない話書いてみる。

今回そこそこのカードにエラッタが入り、純粋強化もあれば別物に変わったカードもありました。おおむね反応は「良さそうじゃん!」のポジティブな反応なんですが、元々そのカードを使っていた人達は「そうじゃないんだよな…」「なんて事をしてくれやがったんだ」というネガティブなものが目立つ気がします。
というのも大雑把に言うとエラッタって「使われてないカードを使ってもらうため」のものなので、誰のためで言うと使ってない人のためなんですよね。以下昔話。

戦国大戦時代に長く使ったキーカードがエラッタを受けた事がありました。画像検索したらエラッタ前のものしかなかったですが、このオッサンです。

2.5コスト槍 武力8統率4 特技防柵 (統率は今で言う知力)の号令持ちカードです。
今の英傑大戦とそう違いないスペックの判断基準だった気がするので、まぁスペックは悪いですがその分計略が強力でした。雑ーに言うと速度上昇と攻城力、流派ブーストない代わりに長い王翦でしたね。……言葉にしたら王翦どんだけ強いねんは思わなくもないですが、このおにぎりおじさんは勢力特性にもガッチリ噛み合うカードだったのです。
自分は使っていた期間も長く語れば終わらないので要約すると、騎馬不在で槍も貧弱な代わりに鉄砲が超強力な特殊勢力において、機動力の無さとライン上げ、攻城アシスト能力が計略コストバランスを見てデッキを組むだけで完全にデザインされる神のカードでした。

そんな彼が上方エラッタを受けます。なんと知力プラス1に加え特技気合の追加とデメリットなしの純粋強化でした。こんなスペック強化をもらったら計略は死に修正されるに違いない。当時の私は心配しましたが杞憂に終わりました。計略ほぼ変更なしだったのです。細かい話すると知力1ぶん基礎効果時間減ったかもしれない。
理由はカンタンなもので、他に超強力なカードがいくらでもあったからです。そもそも上方エラッタを受けるというのは、そういう事なのです。
まぁ終わってみれば騎馬が居なくても成立するデッキの中では相当上澄みに居続けたカードとは思いますが、苦手デッキほぼ無理ゲーも割とあり環境に出てくるデッキではなかったことは否定できません。しかし私の中では戦国大戦で最も思い出に残るカードであり、傾奇者対決にギリ載るかもくらいまで階級を上げてくれた相棒でした。

それを「使いにくくてダメなので改善してあげました!」って言われりゃ「オイオイオイ待て待て待て」とはなりますよ。


戦国大戦の話ここまで。新三国でもエラッタの思い出があり、思い返せばあんまりいい思い出じゃなかった気がします。
大戦シリーズにおいて追加カードが超強力で環境を席巻、破壊し修正でお仕置きを食らうは良くも悪くも定番の流れで、新三国志大戦にも明確に酷いカードがありました。

こいつですね。いやこの人が一番かは諸説あるとは思いますがこのカードがマトモだったと言う人は新三国経験者には存在しないでしょう。
説明。武力低めスペック弱めの連弩兵(今で言うほぼ鉄砲)です。画像はエラッタ後の計略が書いてありますが、当時は黄式単装連弩という士気6の計略で、射程と射撃ダメージが上がる代わりに装填数が減ります。今で言ったら鉄砲一発になると思ってください。
低スペ1.5コスが士気6払って武力も速度も上がらずデメリット抱えるわけですから、相当射撃ダメージが上がらないと話になりませんよね。武力換算で47くらい上がってた気がします。計算理解してない気はしますが、まぁどんな相手でもほぼ2,3発で沈んだ気がします。今で言ったら強渾身賢者の石の倍くらいの威力でしょうか。これがバグなのか仕様なのか初回に限り三連射できました。当たればほぼ誰でも落ちます。
修正タイミングあんまり覚えてないですが、当時は連弩兵そのものが実験段階で強すぎるだの弱すぎるだので仕様が安定せず、(多分)このタイミングは連弩そのものが回避しづらかった事も不幸だったと思います。当時全国大会で優勝したりこれからしたりな人とたまたま話す機会があったのですが「たぶん反計するくらいしかないっスね」と溢していたのが印象的です。当然その後のVerUPで威力が半分以下にされる死に調整が施され、二度と浮き上がってきませんでした。

でもこのカード使ってる側はまじで楽しかったんですよ。単純に強すぎるは根底にあるんですが、基本ルールを破壊してたのが本当に脳汁でした。何せ当たれば相手のキーカードを即死、残りにも大ダメージを与えられる射撃が士気6確保と1.5コスの位置だけ守ればあとほぼ条件なくぶっ放せるんですよ。ルールブレイカーをその手に握った状態でのプレイの楽しさは今でも忘れられません。

もちろんこの状態が健全だったとは思いませんが、リスクの調整などで味わいを残しつつまたデッキの選択肢になるくらいには修正してくれるんじゃないかな。と当時の自分は期待していました。結局この計略をどう調整したら良かったのかは自分でも答えは出せません。個人的には初回三連射が癌だった気はするので、システム面で調整できなかったのかは思います。ていうか超絶鉄砲は射撃アクション入ってから計略発動は戦国の頃から当たり前で、そのテストすらおそらくしていないのでは?の疑惑は当時あり軽く落胆はありました。射程も問題なので奇才将器の射程を伸ばし計略はほぼ射程が伸びないようにして、リスクある1.5コス奇才将器発動時のみ当時の射程を再現できるとかどうだったのだろう…とか今でもたまに修正案を考えます。

そして英傑大戦が稼働し、三国志大戦は今後追加カードなしと発表されてからこのカードはもちろん、三国志大戦にも触れなくなってしまいました。しばらくして彼女の計略は黄式連弩乱撃という完全に別の計略にエラッタされてしまいました。超射程とは言え士気7使って武力10が乱れ撃ちになって何が起こるんでしょうか。使ってないし環境知らないのでもし強かったらすいませんけど、このエラッタは誰のためでもなくただ「私たちには黄式単装連弩の調整は無理です」と宣言するためだけのものだったように思います。
黄月英ほど思い入れあるわけじゃないですが、死に修正後の剛弩号令のメンバーだった虎姫孫尚香も兵種、計略がエラッタされ全く別の車輪号令になってしまいました。元のカードデザインを鑑みれば存在そのものが消されたに近いです。


新三国の話おわり。
正直自分も今回のエラッタで「黄忠やっと居場所できたじゃん!」は思いました。でもそれは全員が思う事でもなかったよね、は昔話をして再認識したところ。まぁ調整が可能なカードゲームは新しいカードを見つけるのも間違いなく楽しみのひとつなので、そこも見てくれると嬉しいかなぁ。とオッサンは思います。
作成日時:2025/10/27 20:00
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