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操作と余裕

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伏龍殿の覇者
伏龍殿の覇者
はじめに
英傑大戦の操作は非常に簡単です。
カードを動かし(非常に直感的に)回転、上下に動かすだけでほとんど動かす事が可能で、ボタン操作も多くは必要としません(その上、あの憎きレバー操作は存在自体が消失しています!)

で、あるにも関わらず…我々は、主にその簡単な白兵において多くのミスをします。それは迎撃を受けてしまうのであったり弓や鉄砲での方向を誤ったり、必要以上のダメージを受けてしまうなど多岐に渡ります。

プレイヤー達は運動能力的にその操作に追い付かないわけではなく、高速度で落ちるノーツを器用に複数の操作を行う音ゲーにおいて、
難しいステージを容易くクリアできるにも関わらず…単純にカードを前後させるだけの操作のミスをするのです。


その理由について自戒の意味を込めて、以下に考えたことを書いていこうと思います。

(30秒くらいじっと見つめるとこれが何なのか分かんなくなってくる、新時代のはんぺん?)
1.推論
極端な話をしましょう。
仮に槍部隊を1部隊置いて、それを全く操作しない状態で迎撃されたなら…それは操作自体にまだ不慣れなのだと思います。

そして操作として見た際、槍兵の操作による可動部分はそこまで多くありません。
移動し(部隊の中で最も遅く)、槍撃をするだけ(そう長く振ることはできない)です。
しかし前者に100回やって一度も迎撃されかった迎撃が後者では発生します。

これを私は「ボーッと考え事をしていたら(少しよそ見をした隙に)事故を起こす」現象と同じように捉えました。
けれどゲームの中では考え事だって、今日の晩御飯の献立や、今月の振り込みはまだじゃなかったかしら…ではなく、ゲームのことを考えているはずです。

それでも操作を誤るのは「ゲームのキャパシティ<実際の操作の難易度+考えている量」という状態になっているからだと考えました。

2.分類
1.から試合中にキャパシティを超える原因とは何であろうかと考えた際に、以下のようなことだと考えました。

・見ている箇所が多すぎる
右端に剣豪と鉄砲が2枚、左端に槍が1枚、知力の高い伏兵が1枚隠れていて、馬が中央に構えている。
こういうシーンを全部きれいに対処するのって難しいですよね。伏兵を馬が踏めるデッキなのか、2枚の鉄砲は誰を狙っているのか、どうやって戦力を分散させるのが得策か……
このようなときには「鉄砲が全弾被弾する」「剣豪で騎馬が痺れる」「重要な部隊が伏兵を踏んでしまう」「余分な攻城が入ってしまう」等のミスがよく発生します。

・何をするか決めていない
行くのか、引くのか、そもそもいつ攻めていつ士気を使って戦器を使うのかというのが全く想像に無い場合、戦闘はその場の感覚で進みます。
仮に相手だけプランが決まっている時、相手の計略のタイミングは明確です。その時にこちらはその時の「グルーヴ感」で計略を打たなければいけません。
このようなときには「計略を渋ってタイミングを誤ったり」「戦器を渋ってタイミングを誤ったり」「不要な武将が撤退してしまったり」等のミスがよく発生します。

・リスクヘッジが出来ていない
これは結果と経緯が逆のようにも感じますが(結果が起きた理由を探しているだけで、リスク行動自体がミスと言えなくありませんね)、突撃したらどうなるか、鉄砲を打ったらどうなるか、剣豪を振ったらどうなるかのリスク管理が出来ていない場合に「突撃できる兵力じゃなかった」「そもそも刺さった」「城際なのに鉄砲が落ちてしまった」「突撃さえ何度もされなければ帰れるはずなのに振ってしまって帰れなかった」等のミスが発生しがちです。

・勝敗のゲージで負けている
よく言われますが、大戦シリーズはターン制のゲームです。
仮に号令同士の対決として
開幕に残83c(士気4以内程度)
士気6が溜まって1回目の計略を打つかるのに75c〜63c
カウンターのタイミングで55c〜43c
という流れで進んでいきます。
なぜこうなることが多いかと言うと、士気がたまらないと何も出来ないからで、片方が上手いから10回攻めて号令を8回打った、というようなことは起こりません。
ワラバラは一部の形でそのターン制を崩そうとしますが、骨子としてターン制があり、それを崩す形になるわけです。

元の話に戻ると実質的なこのゲームで攻められるタイミングは2−3回で、士気の最大量という時限もあります。
城ゲージで負けているけどしっかりと2ターンに分けて一度帰りつつ攻める…というのは分かっていても難しいもので、無理攻めや、キツイ守りをしてしまうことも多く、その中で「攻めるターンの前に士気を使うのを迷っていたら撤退した」「部隊あるいは城を大事にしすぎて逆が落ちてしまった」「戦闘用の戦器を選びたかったのに再起を選んでしまった」等のミスが発生します。

・操作に許容できる要素の下限を下回っている。
これは複数あり、最も簡単な例では武力です。
相手が掛かれ柴田で武力が徐々に上がり、14,15となっていく時、こちらが武力14の薄桜鬼沖田総司で部隊を落とさず、更に城ダメージを少なく、理想的な値で守れるか、これは完全に自分のハンドスキルに依存します。

例えば同じ状況で武力18になった坂本龍馬でも「城ダメージを貰ってしまう」かもしれませんし、「突撃で撤退してしまう」かもしれません。
他にも白兵において火力を出せる馬、弓、鉄、剣と槍のコストの比重など、「総武力は下がっていないのに開幕に負けてしまう」であったり、この部分は画一的に図ることが出来ず腕相応のミスが発生しえます。

3.対策
分類には色々不足している部分もあるのでしょうが、今自分が理解している部分には早急な対策が必要だと思います。

・見ている箇所が多すぎる
多くの対戦ゲームにおいて、相手の情報を増やし、自分の選択肢を減らして邪魔をする行為は荒らし(昔やっていたゲームではハラスなんて言い方をしましたが今考えると独特ですね)と呼んで、強い攻め方の一つです。
なぜこんな回りくどい言い方をしたかと言うと「荒らし」によって「(情報を増やされて)カバーしなくてはいけない部分が多くなる」と「操作が追いつかない」のであろうと考えたためです。

その場合の対処はいくつかあり
①一箇所の守りを確定させる
最も多い例として両端のうち一つは、絶対に勝てる武将を乱戦させることでそちらを見なくて済むようになります。
例えば武力5の呂蒙子明が来た時、武力6のミカサを乱戦させてしまえば原則としてまず負けません。大事なのは自城際で乱戦させることで、途中で乱戦させても攻めに対して引く処理が増えてしまいます。
また自城際であれば、同武力でも多くの場合で城のスリップダメージによる戦闘勝利を狙えます。
端投げがどうしても嫌いであれば、武将を城に入れたままで開戦するのも悪い選択肢ではないように思います。
開幕の話のようになってしまいましたが、守らなければいけない部分を勝てる状態で放置しておくのは荒らしへの対処の一つです。

②無視しても良いと割り切る
ありがちなのは相手の低コストの攻城や馬の攻城を律義に全て守ってしまうことです。
デッキコンセプトがワラ・バラデッキのように敵城ダメージへのアプローチがし辛いものであれば無視するのは得策ではありませんが、号令が入っているデッキであれば、その限りではありません。
25コストの槍の攻城も、15コストの剣豪の攻城も、1コストの槍の攻城も平等に守っていると手数が足りなくなりがちです。
相手の号令の時間中全ての攻城を受けてしまったとしても1コストであれば10%にも届かない事が多いと思います。それであれば、そのせいで部隊が落ちてしまったり25コストの攻城を複数回受けることは避けるべきです。
自分のデッキが平等に守れるコストが平らなデッキなのか、1コスト等を有していて局所的にローテが弱くなる構成なのかを予め考えておく必要がありそうです。

③こちらも投げ返す
前述の通りであれば、対応するというのは操作量が増やされているということです。
簡単に考えるために馬が1枚、槍が3枚のデッキをお互いに持っているとします。
相手は3枚の槍を投げて、馬を操作します。更に相手の馬のすぐ近くの槍は槍出しのために操作するかもしれません。操作は2枚です。
それに対して自分は投げられたそれぞれの槍を守れる方向に操作しなくてはいけません。(ここで①が推奨されるわけですが)
そうなった時に投げた側の操作量はこちらに比べて少なく、馬に対して槍を出す余裕までありそうです。
ここで全ての操作を完璧にこなせるプレイヤーであればそれで問題ありませんが、そうでないのであれば武将の操作数をイーブンにするための努力をするべきのように思います。
そこで操作の単純化のために、こちらも投げられる武将を投げるのが良さそうです。ここで投げるのは、強い武将ではなく不要でかつ相手が投げられると嫌な武将です。特に白兵不安のあるデッキ、プレイヤーにはこれが推奨されるように思います。(どんなに上手いプレイヤーでも1:1の操作量の原則は変わらないためです。)

・何をするか決めていない
デッキには大方針(戦略)というものがあるべきであると考えています。
士気6+5に代表される所謂『英傑号令』であれば、目標は単純です。
押し引きの中で士気24を士気6の号令で使い切って、城ゲージが勝っていれば勝ちです。

ですが、英傑大戦では効果が複雑なものが多く、戦略を事前に決めていないことで操作を不安定にする場合があるように思います。
例として

こんなデッキがあったとします。

入っているカードはどれも強力で、号令も超絶強化もサブ号令もあり、破綻していないようにも見えます。
ただ実践に照らした場合は中央でぶつかり合った時、相手が+3程度の号令を打ったとしても効果の終了時にデメリットがある松平容保は中央ラインでは打ち辛く、速度が上がらない沖田総司も中央で打っても大きな戦果はあげられない気がします。
これが予め想定されていなければ、実践での白兵・展開はその場で考えなければならず、要求される操作はその時の「グルーヴ感」で決まってしまうことになります。

なので例として「士気流派を使って士気を溜めて、沖田総司で守って、馬戦器や和泉守兼定を使ってカウンター気味に乗り込んで、松平容保と徳川家光でフルコンボで落城を狙うデッキ」と定義付ければ、白兵も展開も大よそ決まってきそうです。
遡って和泉守兼定を持っていることを前提にすれば中盤でぶつかっても和泉守兼定から松平容保を打つことが出来るかもしれません。それでも中盤が弱いと感じれば、薄桜鬼沖田総司に入れ替えるのも視野に入るでしょう。


このように予め戦略を決めておくことで、やりたいことが決まり、やりたいことが決まったことによってぶつかり方が代わり、「ここは次のターンでこうしたいからワンパンあげても良いや」というような無理をしない動きが自然にできるかもしれません。(加えて、上のプランなのに原田を端攻めさせていたら次のターンに繋がらずもったいないですからね)

・リスクヘッジが出来ていない
前項の幾つかの内容から、主となる戦略があるにもかかわらず、戦略上重要になりやすい騎馬が「より早く倒せる・流派が溜まる」等の理由と天秤にかけて「迎撃=戦略上の失敗」が発生するのは得策ではないように思います。
それは10%以下の攻城を抑えるための無理なローテであってもそうですし、入ったら5%の攻城のために無理をしてしまう等でもそうです。
要約すると枝葉のために幹が枯れてしまっては元も子もないということですね。
ただワラ・バラの場合は当て嵌らないこともあります。サンドリヨンのような強力な城ゲージ奪取の方法があるのであればともかく「常に敵の攻城を捌き続ける」のが大目標であるワラ・バラデッキの場合は、主とする戦略を攻城に士気を使うより守城に士気を払うのを目標にした方が良いように思います。
また、高コストの騎馬を使用していて、どうしても試合中に流派が溜まっていないという展開になりがちであれば、それはリスクヘッジの結果として、あまり騎馬が活躍できていない可能性もあります。天秤に掛けつつも最低限の得を取る動きは目指せるようにしたいので、あまりに出来ていない場合は騎馬のコストを下げるのも検討した方が良さそうです。

・勝敗のゲージで負けている
ゲージで負けている側は常にどこかのタイミングで捲らなくてはいけない「ボールを持っている状態」になっています。
これが得意な構成・得意なプレイヤー・不利な構成・不利なプレイヤーがいると考えており
不利な構成が最も分かりやすく、ワラデッキです。
ワラデッキがリスクを冒して(必要であれば守るための士気を減らし、攻めるための士気を使って)城ゲージを挽回するのは、得策ではないように思います。つまり遡って、開幕にうっかりミスして3割取られてしまった、なんていうわけにはいかず、何なら開幕は勝っている状態がベターなわけです。もっともっと戻していけば構築時点で低知力の馬を使ってうっかり踏んでしまったり、伏兵が全くおらず相手に自由に開幕動かさせてしまったり端に寄せてツッコまれた。というケースも避けたいものです。

得意な構成というのは、(今の環境状態には目をつぶるとして)豊臣秀吉等になるでしょう。後半になるにつれてアドバンテージを得て強くなり、奪われた城ゲージを捲るタイプのカードは何種類か存在します。太原雪斎や尼子経久などもそうです。

そして肝心なのは…捲るのが得意なプレイヤーと不得意なプレイヤーは別れるように思います。
これがデッキによる部分が大きいことは否めませんが、それを差し引いても「大きく捲る」「接戦」「ライン維持」「荒らし」等、プレイヤーの得意なジャンルが分かれることはあまり疑いないでしょう。

で、あるならば、テンプレがあるデッキだとしても全く同じデッキを使うのではなく、より城ゲージを削られない工夫・ライン維持できる工夫・開幕に負けない工夫をするのが良さそうです。簡単に例を挙げれば、伏兵が1枚あるか無いかによって開幕に城ゲージでリード出来て自分のやりやすい展開になったり、昂揚をたくさん入れて相手より早く展開を作ったりするのが良さそうです。


文字にすると自分に合ったカードを入れよう!になるので当たり前のように思いますが、英傑大戦の勝ったり負けたりの「たりたり」の部分はおおよそここに集約されると考えています。プレイヤー同氏の腕が拮抗し、お互いが大きなミスをしないのであれば、単純な相性の他に自分の得意な土俵に自分が乗れるようにするべきです。

・操作に許容できる要素の下限を下回っている
あのランカーが〇〇で守っていた!僕もこれを採用してみよう!と思ってやったら城が半分われちゃった、なんていう話は枚挙に暇がありません。
これは単純に自分が下手だった、というケースもあれば、城塞流派の2が必須だったのに色々考えていたら部隊流派を選んでしまっていて本質的な部分を見落としていた。というようなケースもあります。
これは一方である程度の本質を掴むことで改善される場合もあれば、もう一方でプレイヤーのスキル如何によって許容しきれない場合もあります。どちらにせよ、何も変えずに同じことを繰り返して同じ失敗をするのはスキルアップにつながっているとも思えません。
戦器を変えてみた、流派を変えてみた、当てるタイミングを変えてみた、と幾つかの試行錯誤を経て、どうしても許容できない撤退や城ダメージを受けてしまうのであれば、士気・武将コストなどの諸コストを受け入れて、より良い武将を探した方が良いように思います。

おわりに
なんだか書いていたら以前に書いた内容と同じようなことを書いている気がしてきました。事実としてそうだと思います。
つまりは成長していないという事です。ちょっと切ないね
ただ何となく書いていないと反省しないような気がしたので、出力して反省を促すようにしました。
主な問題としては「渋り」「考えずに戦器を再起にしてしまう」「同じ負け方を繰り返す」に代表される行為を何度もやっていることです。
もしかしたら同じような問題に悩んでいる人がいるかもしれません。そういう時には大戦組にもう二度とこのような過ちは致しませんと、起請文を書くのも良いでしょう。天地神明に誓ったりなんかしてね。
更新日時:2024/04/30 23:10
(作成日時:2024/04/30 10:16)
カテゴリ
雑談・雑感
コメント( 1 )
aruheno
aruheno
4月30日 11時24分

重要な「対戦相手も動かしてくる」が抜けてます

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