はじめに
色んなところをフラッと散策するのが好きなのですが、ある日よく歩いているところに幕末由来の由緒書きが結構あることに気が付きました。
興味が湧いたので調べてみると比較的近いエリアに幕末の剣豪達が学んだ剣術道場(跡地)があったので幕末江戸三大道場と新選組で有名な試衛館を巡った記録をまとめてみます。
流派、道場、武将について説明していますが、勉強不足のため間違い多々あることを予めご了承ください。(ご指摘いただけると大変助かります)
幕末江戸三大道場について
幕末期の江戸の剣術道場のうち人気実力共に高かった[鏡新明智流 士学館][北辰一刀流 玄武館][神道無念流 練兵館]の3道場を指します。
ただしこの呼称については松崎浪四郎の「位は桃井(士学館)、技は千葉(玄武館)、力は斎藤(練兵館)」という評が明治以降に広まり生まれたもので、幕末からそう呼ばれていたわけではないようです。
鏡新明智流
鏡新明智流は安永年間頃に桃井直由(初代桃井春蔵)により創始されました。
[
蒼006 岡田以蔵][
蒼026 武市半平太]らが土佐藩築地邸から士学館に通い学んでいたようです。
士学館
東京メトロ有楽町線新富町駅2番出口からJR東京駅方面に歩いたところにある中央区立京橋公園内に由緒書きがあります。
土佐藩築地邸
東京メトロ有楽町線新富町駅1番出口を出たところ(現:中央区役所)に由緒書きがあります。
北辰一刀流
北辰一刀流は、江戸時代後期に千葉周作により創始されました。
道場としては千葉周作の玄武館と、千葉定吉(周作の弟)の桶町千葉道場が名高かったそうです。
[
蒼013 坂本龍馬]や[
碧010 清河八郎][
碧024 藤堂平助][
碧037 山南敬助]、[
玄015 千葉さな子]らが北辰一刀流を学んでいました。
玄武館
都営地下鉄新宿線岩本町駅A1出口から歩いてすぐのところに玄武館の由緒書きがあります。
玄武館 桶町千葉道場
東京メトロ銀座線京橋駅3番出口からJR東京駅方面に少し歩くと由緒書きがあります。
神道無念流
神道無念流は宝暦年間頃に福井兵右衛門嘉平によって創始されました。
[
緋005 伊藤俊輔][
緋006 井上聞多][
緋013 桂小五郎][
緋022 高杉晋作]や[
碧017 芹沢鴨][
碧027 永倉新八][
玄013 斎藤弥九郎]が神道無念流を学んでいます。
(桂さんは流派名が計略名になっていますね、弥九郎さんは練兵館の創立者です)
練兵館
東京メトロ東西線、東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄新宿線九段下駅1番出口から靖国神社方面に歩いて行きます。
練兵館跡地は靖国神社南門が一番近いのですが、境内なので神社のルールに従って見学することをお勧めします。

南門内側すぐのところに由緒書きがあります。
天然理心流
天然理心流は寛政年間頃に近藤内蔵之助によって創始されました。
[
碧003 井上源三郎][
碧004 沖田総司][
碧012 斎藤一][
碧024 藤堂平助][
碧027 永倉新八][
碧030 原田左之助][
碧031 土方歳三][
碧037 山南敬助]ら新選組の中核メンバーが多数名を連ねているのが特徴です、[
碧011 近藤勇]は天然理心流四代目宗家です。
また永倉さんと山南さんについてはそれぞれ神道無念流と北辰一刀流を学んだ後に天然理心流の門下となったようです、軽くエピソードを調べましたが色々面白かったです。
試衛館
都営地下鉄大江戸線牛込柳町駅東口を出て交差点を渡り少し歩いたところに由緒書きがあります。
正確な跡地については諸説あるそうなのですが、とりあえず由緒書きはこちらになります。
おわりに
本当はもっと幕末由来の旧所をご紹介したかったのですが、東京在住だとどうしても徳川由来のものに偏ってしまうので剣術道場を選んでみました。
自分がよく散策しているところだけ適当に抜き出してみましたが、少しでも皆さんの琴線に触れることができれば幸いです。