道誉少弐が下方されたけど、まだ他の拠点計略持ちで遊びたい! という方もそれなりにいらっしゃるでしょう。
実は自分がVer2.6.0稼働初期から使っていて、しかし道誉やら孫臏やらというより派手なカード群に比べると普通過ぎる感があったからわざわざ書いていなかったカードとして、桓齮があります。
効果自体は士気6で武力+5の波動を一定間隔で出す、平均的な号令拠点カードです。
ここに+1するとおまけに移動速度上昇+デバフ解除効果、あるいは兵力回復効果がついてくると考えると、見た目からしてうすしお味、なんだか目新しさが無い印象を受けてしまった方も多いでしょう。
とはいえ、桓齮のいいところはそのスタッツの優秀さです。
似たような計略を持っているカードを列挙すると上記の通りなのですが、桓齮だけ武力がコスト相応である点にお気づき頂けると思います。
道誉は先陣効果が無ければ通常よりも低スタッツですし、孫臏と斎藤道三もコスト比の武力は低く設定されています(知力は高いけど)。
次にスタッツが平均程度~平均以上の面子で比較していくと、今度は武力が上がらなかったり、琥煌ゲージを使うような条件が課されていたりします。
よって桓齮の強みとは
「平均のスペックを持った平均的な武力上昇拠点持ち」という所をメリットとしてデザインされていて、そのスペックを活かすような構築にした方が活躍しやすいようになっていると見ることが出来るでしょう。
また士気6で建てられるので、
ラインを上げた上で士気7計略を打たれたら士気差をつけたとして帰って良いのも強み。士気7を使ってしまうと多少やり切らないと困るのに対して、士気6だから失敗してもやり直しが効きやすいのがうれしい場面もあります。
自分が使っているデッキの基本形は上記の通りです。傾奇のためにアレンジする場合はありますが、なるべくスタッツの良いカードを揃えるよう努力した方が良い気がしています。
あくまでスタンダードなカードなので孫臏や道誉ほどの爆発力、押し付け力は無いですが、代わりにめちゃくちゃ安定してるのがウリ。
そもそも拠点計略自体攻撃されなければ20c、攻撃されたとしても12~15cは持つし、
常時弓攻撃をしているだけ普通の士気6で武力+5する計略よりも効果は大きいです。しかも攻めている状態で拠点を使った場合はまず壁になっている部隊を対処する、あるいは乗り越えながら拠点を攻撃しなければならないので、
計略や戦器の使用を強要出来るというメリットもあります。
逆に拠点計略を守りの場面で使うとラインを押されているだけ拠点を潰しやすく、弓攻撃も拠点の上に乗れば阻止できるのであまり効果的ではないのが弱点と言えます。
よって拠点計略は
基本的に攻めで強く、守りでは弱い(使いづらい)ようなデザインになっていると解釈してOKです。
このデッキの裏の主役が
吉田東洋。
今回のタイトル通り、拠点系計略は守りで使うのはあまり効果的ではありません。よって、
面で攻められてしまった場合の対処として士気5で使えて守りにも攻めにも使える吉田東洋を採用しています。
もしも相手が密集して攻めてきた場合は麃公も強いですが、麃公がいる場合は分散して攻めてくる場合が多いので対陣形用の候補になるでしょう。
そもそもデッキ自体が弓2部隊の構成なので、点で攻めてくるタイプの相手に対しては比較的軽傷でしのぎやすいのも構築時点でのメリット。
前環境において猛威を振るった道誉少弐の強さを考えた時、押しつけの強さは当然として
守りのプランが明確な拠点デッキであることが強さの一因だったと思います。
岡部元信が注目されたのも道誉少弐において攻められている時間を誤魔化す上でとても優秀だったからでしょう。標準装備の岡部+少弐、ミラーで光るであろう岡部+朝倉景健、渾身に頼らない安定チャートの岡部+土蜘蛛、爆発力のある岡部+ハンジなど、
見る環境に応じて好きな守りを選択するうえでの軸になっていました。
これは他の拠点系計略である孫臏、桓齮にはいない強力な防御手段でしたし、何より道誉少弐の持つ兵力回復効果が拠点を防衛する難易度を大幅に下げていました。下方されたVer2.6.0Cバージョンでも新たに追加された皇甫嵩と合わせても良いし、あるいは下方した後でも道誉少弐のまま生き残る可能性もあり得る強固なコンセプトだと思います。
バージョンアップ前はいまいち話題になりづらかった岡部が急激に評価を向上させたのは、道誉という強力、かつ長時間強化が出来てカウンター時にはそのまま強さを活かせる素晴らしい相方が登場したのが想像以上に大きかった。
前バージョンの対戦で恐縮ですが、修正前の少弐をSR安倍晴明に加えた5枚デッキとの試合があったのでサンプルとしてご紹介。
さすがに安倍晴明+少弐を城際で受けてしまうと受けきれないので、なるべく敵陣付近で晴明を使わせることを意識しました。これも大きな括りで見ると守りのプランと言えるのではないでしょうか。
二度目の拠点を設置したタイミングでは少弐での攻めしかできなくなっているし、拠点を破壊しようにも共叔段では桓齮に競り勝てず、盤面全体に長時間強化が行き渡る拠点の良い所が出たマッチだと思います。
序盤の動きがグダグダだけど最後に勝ってりゃ何でも良いって話! あとここまでさんざん道誉少弐の話をしていたのに道誉少弐じゃないのはゆるして。
そういうわけで桓齮を使ってますが、正直移動速度が上がる孫臏よりは理不尽感が薄い気がします。
よくも悪くもスタンダード系なので、真田信幸の速度低下の波動がしんどい。騎馬単や鉄砲盛りなどの特定兵種で尖らせたデッキもきつい。でもそういう尖ってないデッキとはいい勝負出来るし、なんか使ってて面白いのも確か。
桓齮、割とオススメです。