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英傑の追加武将の選出基準は難しいが、難しいなりに考察してみる

by
和美 一成/小虎親衛隊
和美 一成/小虎親衛隊
えー、どうも和美 一成です。
今回はタイトル通りです。
英傑大戦の追加カードの選出基準について自分なりの推測・考察・解釈をここで述べさせてもらおうかと。
長文になりますが、お付き合いいただけると幸いです。

8月に英傑大戦初の大型カード追加がありましたが、おそらく多くの人が良くも悪くも驚かされたのではないでしょうか。
ぶっちゃけて言えばこいつは追加されて当然だろう、とネットで確定事項のように語られていた武将がスルーされてまさかそんな武将が!? という武将が追加されたと感じている人は多いのではないでしょうか。

分かりやすく三国志で言えば諸葛亮と孫権ですね。

諸葛亮はもう今更語るまでもなく三国志では曹操や劉備をもしのぎ一番の知名度を誇っていると言っても過言ではない人物。三国志は知らないけど諸葛亮は知っているという人も大勢いるくらいです。
演義で盛られているところがあるのは事実であり、実際の諸葛亮の能力に関しては色々言われていますが、史実でも非常に能力の高かった人物であることは間違いなく、そこに演義の活躍も加わり、彼の名は天才・超人・万能・完璧の代名詞です。
三国志の顔と言ってもいいでしょう。

孫権は内政手腕・外交手腕に長けるものの、軍事に関しては自身の力の不足を有能な部下を上手く使うことで補うタイプの君主であるため曹操や父・孫堅、兄・孫策と比べてワンマン君主という程の能力はなく、かといって劉備のように人徳に長けているというイメージも薄いため(人心を掌握する能力は十分持っていますが)今一つ実力が評価されにくく(コーエー三国志でも今一つな能力であることが多いです)、人気の面ではいまいちなところはありますが、それでも三国志の三つの国(と言うより王朝になる前の三つの勢力)、魏呉蜀の一角、呉を一番長く率いた実績を持ち、曹操、劉備と名前を並べるのならやはり孫堅でも孫策でもなく、孫権になるでしょう。

この二人は最初からいて当然とも言われていましたが、両名とも三国志の歴史に本格的に顔を出すのは赤壁時期と序盤ではないため、英傑大戦の最初の面子は三国志・戦国の武将は徳川家や馬超軍などの例外を除けばその時代の初期から選出されていると思われていたため最初にいないのは仕方がない。でも、一回目の追加で早々に出るだろうというのが大多数を占める意見でした(少なくとも自分がネットを見ていた限りでは)。

が、こういったカード追加の予想を最初に覆したのはEXで追加された魏延です。
魏延は赤壁後に劉備軍に加わり、本格的な活躍をしたのは劉備入蜀時。もっと言えば蜀軍の中核を成すようになったのは三国志前期の武将が姿を消した後の諸葛亮の北伐が始まってからであり、三国志後期の猛将のイメージを持つ人も多いでしょう。

そんな彼が早々に追加されたのです。この時点で多くの人が抱いていた三国志・戦国の武将は前半から出していくという予想に亀裂が入ります。
ですが、EXということもあり、通常の追加ではなかったため、EXだから例外なんだろうという意見もまだまだ多かったです。

そして、いざ迎えた8月の一度目の本格的なカード追加。Ver1.1へのバージョンアップ。
そこには諸葛亮も孫権も、さらにこの二人と同じくらい、いて当然と語られていた人気武将・趙雲。女性枠でかなりの人が出ると予想していた三国志(あるいは三国志大戦)の人気女性、孫尚香・関銀ペイ・黄月英もいませんでした。

個人的に第一弾から既に存在している勢力で下馬評通りの追加がされたのは三国志では魏、戦国では織田家と上杉家くらいだと思います。
幕末に関しては私は三国志と戦国に比べるとあまり詳しくありませんが、それでも勝海舟・西郷隆盛というビッグネームは当然出るものだろうと思っていましたし、ネットでもこの二人は確定のように言われることが多かったです。しかし、海舟も西郷もご存じの通り追加されませんでした。

やはり時代の流れに沿っているから……と言えなくもないのですが、人気武将の諸葛亮や趙雲をスルーして、蜀から追加された黄忠・劉封・穆皇后は赤壁後に歴史に顔を出す人物です。五虎将の一人の黄忠はともかく、劉封と穆皇后は人気はそこまで高いワケでもなく、特に穆皇后は女性枠で関銀ペイや黄月英を差し置いて追加されるのには疑問を抱いてしまいます。
徳川家にはこちらもやはり追加有力候補だった徳川四天王最後の一人の井伊直政がおらず、築山殿・小松姫・五徳姫と三人も女性が追加されました。築山殿は後に処刑されたとはいえ、徳川家康の正室ですし、小松姫(稲姫)も戦国では人気の女性です。この二人だけなら首を傾げることもないのですが、五徳姫という歴史的にも戦国大戦での人気的にも(好きな人はすみません;)今一つな女性まで出るのは予想外と言わざるを得ません。徳川家に女性が必要なら最初からいる阿茶局に加えて、築山殿と小松姫だけでも最初の追加としては文句を言う人はいなかったはずです。

ここまで述べるとユーザーの予想からかなり大きく離れた不可解な選出、と思ってしまいますが、追加されたカードのレアリティ設定を見るとセガさんの意図も見えてきます。

そうです。ver1.1で追加されたカードはER、SRの高レアリティのカード枚数よりRやNといった低レアリティのカードの枚数が圧倒的に多いのです。
特にERは非常に限られた枚数になっています。
当たり前のことじゃないか、と思うかもしれませんがこれまでの大戦シリーズを含めてカードゲームにおいては高レアリティのカードと低レアリティのカードは輩出率(封入率)の差を考慮していないかのように同程度の枚数が同時に出ることの方が多いのです。むしろ高レアリティのカードの方が多いことすらあります。
分かりやすい例では戦国大戦の最初のカード追加のver1.1では上杉家に追加されたカード6枚はSR1枚R3枚UC2枚という比率でした。R以上の方が多く、一番レアリティが低く出やすいCカードはなんと0枚です。
そのようなカードゲームにおける追加カードの常識から今作でも同じように高レアリティカードが大量に出る、と無意識で思って予想をしていた人が多かったのだと思います。実際、今作でも最初のカードのラインナップではレアリティごとのカード枚数にそこまで差はありませんでした。
高レアリティカードをバンバン出せるのなら問題なく有名武将・人気武将・歴史的に活躍した武将を惜しげもなく出せます。片っ端からERやSRで出せばいいのです。だから有名武将から追加していくだろうと予想する人も多かったのでしょう。

しかし、諸葛亮や孫権、趙雲や勝海舟、西郷隆盛が仮にRやNなどで初登場したらどう思うでしょうか?
皆さん、文句を言いますよね。絶対、不満が溢れます。
そして、今作では初期のラインナップに反してver1.1での追加カードは低レアリティのカードの枚数に比べて高レアリティのカードの枚数は抑えられている傾向にあります。さらに言うとカード追加の枚数自体も大方の予想よりかなり少ない63枚でした。

つまり、有名武将を出したくても出せなかったのです。そして少ない高レアリティの枠をどう割り振るかにセガさんは頭を悩ませたのだと思います。

その結果、蒼勢力では戦国(織田家)に多くの割り振りをすることになったのだと思います。
織田家は多くの人の予想からあまり外れることはなく、明智光秀・丹羽長秀・滝川一益・羽柴秀長・吉乃姫といった歴史的にも重要で戦国大戦でも人気のあった武将が順当に登場しています(歴史的・人気的にも有力候補の帰蝶がいませんがそれは後述の通り彼女の出身の斎藤家が出れなかったからだと思われます)。
その一方、同じ蒼勢力に所属する呉は呉夫人・呉景はまだ分かるとしても徐コンとユカという誰も予想していなかった武将が追加され、重要な武将や人気武将であり三国志大戦シリーズでも初期からいる面子の常連だった孫権や甘寧、太史慈、周泰、呂蒙などはスルーされる形になりました(これに関しては追加前の公式生放送の発言から孫堅時代に絞ったというのもあるでしょうが、高レアリティの枠がないため孫堅時代に絞ったのか、元から孫堅時代に絞るから高レアリティの枠を織田家に優先したのかまでは分かりません)。

そして緋勢力は逆に三国志(魏)に多くの割り振りをすることになったと思われます。同勢力に追加された毛利家の武将にも枠を取られた結果、武田家から追加されたのはなんとNの飯富虎昌一枚。真田幸隆も真田昌幸も山本勘助も秋山信友も武田勝頼も出ませんでした。反面、魏は張遼・曹仁・曹洪・楽進・李典と順当と言える武将が追加され、魏が好きな人もあまり文句はないでしょう(魏の曹操ご自慢の軍師軍団が影も形もないのには文句が出るかもしれませんが)。

碧勢力も似た感じで戦国(徳川と北条)に高レアリティを割り振った結果、三国志の蜀からは人気武将の諸葛亮も趙雲も関銀ペイも黄月英も今回は参戦見送りとなったと思われます。

玄勢力はこのような事情に加えて予想の斜め上を突っ走り、新時代・平安が登場しました。そして、上杉家から人気のあった斎藤朝信・鬼小島弥太郎らが追加され、高レアリティの枠がなくなった結果、三国志からはNで韓遂・馬玩、Rで蔡文姫こと蔡エンだけの追加にとどまり、三国志大戦では群雄勢力の中核を成していた黄巾賊や董卓軍武将たちは参戦見送り。同じく呂布軍にも高順や呂姫などが追加されることはありませんでした。
戦国の斎藤家の斎藤道三・斎藤義龍や長野業正・上泉信綱などの他家の有力武将たち、さらに他家同様、孫市と無二の存在から玄に組み込まれている雑賀集の面々も本願寺のお坊さんたちと共に追加が期待されましたが、今回は参戦見送りとなったと思われます。

幕末の武将に関してもver1.1ではそこまで有力な武将は追加されず、せいぜい徳川最後の将軍、徳川慶喜くらいです。
幕末の武将は有名どころは初期のラインナップでかなり出してしまったというのもあるでしょうし、残ったビッグネームの西郷隆盛は彼を追加すると薩摩藩の有力武将やさらには薩摩藩の元の島津家の武将も追加しないといけないため今回は枠がなかったのでしょう。
板垣退助や勝海舟は出しても良かった気がしますが、枠の問題に加えて後述のメインとなる武将を温存しておく目的があったと思われます。

このようにver1.1での追加武将たちは高レアリティの枠の問題で選ばれた面が強いと思われます。勿論、メインとなる目玉武将はverの一番左の数字が変わったりOPムービーが変わるレベルの超大型バージョンアップのために温存しておく目的も大いにあるとは承知しております。

こうなってくると次の大型カード追加で誰が追加されるのかの予想は困難を極めます。
次回のカード追加もレアリティの比率が高レアリティ少なめ・低レアリティ多目のままだと、有名だから・重要だから・人気だから、の三拍子で優先されるとは限らず、人気武将はその人気が逆に仇となり、むしろ低レアリティで出しやすい武将の方が先に出る可能性が高いということです。
そこらへんの事情もあり時代の始め・過去作での参戦順から順番に出てくるとも言い切れないところがあります。

さらにユーザーの予想を混乱させるように今回のEXキャンペーンでは村松殿と董白の存在があります。
村松殿は真田家の有力武将たちを差し置いて、また時代的にもやや後の時期の人物にも関わらずの参戦。
董白に至っては董卓軍が影も形もない中での一番乗りです。いくら人気があるからって董卓が出ていないのに董白が出ると思っていた人はいないでしょう。

もはやいちいち基準だの規則性だの法則だのを考えている方が馬鹿馬鹿しいと思考放棄したくなります(汗)。
さらに次回のカード追加は今川家や袁家、漢軍が新勢力で出る可能性もあり、今回の平安のように新時代がやって来る可能性もあります。

それを考えれば追加カードの予想など混乱するだけで無意味なことに思えてしまいますが、それでも出来る限り、予想してみようと思います。
長くなりすぎたので次回の追加カード予想は別の投稿に回します。
長文をここまで読んでいただきありがとうございました。

自分はこうだと思うという意見・推測・考察がある方はコメントしてくだされば幸いです。
 
更新日時:2022/09/23 15:36
(作成日時:2022/09/22 23:24)
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