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歴史話:百年戦争の予習

by
王桃盗賊団
文士
文士
王桃盗賊団
どうも、王桃盗賊団の者です🍑



さて次回アプデにより追加される新カードの中にジャンヌ・ダルクエドワード黒太子がいる事から、現在大戦界隈では百年戦争というワードが飛び交っておりますね😎
しかしこれまで日本と中国の人物ばかりが登場していた大戦シリーズ、コラボなどではない初めてのヨーロッパ圏の登場という事で、皆さんあまり百年戦争について詳しくご存知でないかもしれません💦

そこで今回は予習という事で、百年戦争の概要についてお話ししようと思います✨
百年というだけあって長い戦いである為、細かい部分は省略しますのでご了承ください






まずこの戦争はフランス王国イングランド王国の戦いです⚔️

開戦以前より両国は犬猿の仲であり、特にイングランドが大陸側にめちゃくちゃどデカい領土…通称アンジュー帝国を築いてからは度々喧嘩をしていました👊
なお、フランス王国内に領土を持つ形となっているイングランド王国は立場上国としては対等だが、イングランド王はフランス王国の諸侯でもあるという複雑な関係になっています

日本の感覚だと分かりづらいですね🥴



そんな中、フランス王国で長年続いていたカペー朝がシャルル4世を最後に断絶してしまいました🥺
そこでフランスではシャルル4世の従兄、つまりカペー家の分家出身であるフィリップ6世が即位してヴァロワ朝が誕生します👑

しかしこれに対してイングランド王エドワード3世は、自身がシャルル4世の甥(妹の子)であるという点を理由にフランス王位継承権を主張します✋
当然フィリップ6世はこれに反発、アンジュー帝国の一部を没収するなどしてイングランドへの敵対姿勢を示します💥
この結果、1337年に両国は本格的な武力衝突に発展しました



最初期は両国とも一進一退の攻防を繰り広げたものの、スロイス海戦にてフランス軍はドーバー海峡の制海権を奪われ、そして両国の王が直接軍を率いたクレシーの戦いでもフランス軍は完敗、そのまま要所カレーを制圧されました🤔
イングランド優勢の中、フランス国内では黒死病が蔓延、失意の中でフィリップ6世は亡くなってジャン2世が後を継ぎます☠️
しかし短気だったジャン2世はポワティエの戦いで大敗を喫し、捕虜となってしまいました

なお、ここまで主要な戦に連敗してしまったフランス軍ですが、これは偏に相手が悪かったとしか言えません💦
何せイングランドのエドワード3世は自身も戦上手だった上、更に彼の息子までもが圧倒的指揮能力を持つ天才だった為です💪
そう、その息子こそがエドワード黒太子です

結局イングランド軍に大いに苦しめられた上、農民の反乱まで起きて収拾がつかなくなったフランスは、イングランドに土地を大幅に取られてしまうという不利な内容で条約を結ばされました🥺
このプレティニー条約の締結(1360年)を以て前期百年戦争は終わりました



一方、フランス西部にあるブルターニュ公国ではイングランド・フランス両国の代理戦争であるブルターニュ継承戦争が起こっていました⚔️
この戦争ではイングランドが支援するモンフォール家と、フランスが支援するブロワ家が激突していますが、この戦にてある天才指揮官がその才を開花させました🌸
その人物こそ後のフランス軍総司令官ベルトラン・デュ・ゲクランです

1364年にジャン2世の息子賢明王シャルル5世が即位するとゲクランは彼に仕え、コシュレルの戦いではイングランドの支援を受けたナバラ王国軍を撃退します👍
更にゲクランは黒太子と激戦を繰り広げますが、病が悪化した黒太子は1371年にイングランド本土へ帰国、以降ゲクランはアキテーヌ侵攻作戦で土地を次々と奪還していきました✨
シャルルの税政改革、ゲクランの奮戦、そして各地の代理戦争の勃発によって英仏間は再び均衡状態となり、改めて休戦へと向かいます






この平穏が再び乱れたのは、イングランド国内での動きがきっかけでした🙄
黒太子の息子リチャード2世は王位に就くと父譲りの暴虐さを見せ、結果として信用を失い従弟によって廃位され、後に幽閉され亡くなったのです☠️
そうしてリチャード2世に代わって即位したその従弟というのがランカスター朝の始祖たるヘンリー4世で、更にその後を継いだのが赤薔薇の龍王ヘンリー5世です

ヘンリー5世は百年戦争を再開させると1415年にアジャンクールの戦いにて大勝しました👌
この頃フランスはシャルル5世の息子シャルル6世が王位にあったものの、彼が精神病を患った事もあって国内は混乱、王を支持するアルマニャック派と反発するブルゴーニュ派に別れて政争を行っていた事もあり、イングランドに敵対する力はありませんでした❌

果てはブルターニュ派がイングランドに協力する事態にまで発展してしまい、結局アルマニャック派はパリを含むドーバー海峡沿岸地域全てをイングランドに占拠されるという超絶不利条約トロワ条約(1420年)を結ぶ事となってしまいます😇
なお、このトロワ条約でイングランド支配下となった地域とフランス勢力圏のちょうど境目となったのがオルレアンです

そしてこのトロワ条約ではイングランドの悲願であったフランス王位継承権の獲得を成功させており、ヘンリー5世は遂にフランス王の座を手にしました👑
その2年後の1422年にヘンリー5世とシャルル6世はどちらも病死しますが、フランス王はヘンリー6世が継承しており、シャルル6世の息子であるシャルル7世はブルゴーニュ派の否認により正式な王位に就く事が許されませんでした






その後ブルゴーニュ派は完全制覇の為に南進を決意、要所オルレアンを攻めます💥
しかしそこに彗星の如く現れた人物、それこそが皆さんご存知、新verの看板たるジャンヌ・ダルクです✨

神託を受けた烈女を旗印としたシャルル7世らはこのオルレアン包囲戦(1428年)に勝利してイングランド軍・ブルゴーニュ派の南進を阻むと、更にパテーの戦いにも勝利してシャルル7世の正式な戴冠を成功させます👑
ジャンヌはその後に捕虜となるもののフランス軍の勢いは止まらず、ジャンヌの戦友リッシュモン大元帥の指揮下で着実に軍力を増強すると連戦連勝を飾ります

そして遂にカスティヨンの戦い(1453年)にて勝利すると、イングランドの大陸内領地を全て奪い去る事に成功しました✨
ここに百年戦争は完全終結となります

なおその後、圧倒的優勢から敗北したイングランドではランカスター家に対する不信が高まり、ヨーク家が台頭した事で薔薇戦争が勃発しています🌹
逆にフランスのヴァロア朝はハプスブルク家との対立など紆余曲折ありながらも1589年まで存続し、その後はブルボン朝へと移行していく事となります






大雑把にまとめると、前期ではエドワード黒太子の活躍でイングランド優勢に進むもののゲクランに阻まれ、後期ではヘンリー5世によって一時フランス王位の簒奪に成功したもののジャンヌ・ダルクの登場で盛り返したシャルル7世らがイングランドを排斥して勝利した…というのが百年戦争のあらすじです👍
逆転に次ぐ逆転でなかなか面白い話ですね

また、今回は本当に大筋の部分のみをお話ししましたが、実際には周辺諸国の戦争や民衆の反乱など様々な事件が起きています🧐
気になった方は是非調べてみてください



今回は以上‼️
更新日時:2025/07/22 00:37
(作成日時:2025/07/22 00:19)
カテゴリ
雑談・雑感
コメント( 4 )
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王桃盗賊団
文士
文士
王桃盗賊団
8時間前

>medyさん
戦国時代の…というか日本史の異質な点は「戦を起こした誰も帝位を狙っていない」という点ですね🙄
なので海外の人に向けて日本の戦国時代を説明する際は「議長(太政大臣)または元帥(征夷大将軍)の座を争っている」という説明になりますね

劉龍華
劉龍華
7時間前

非常に分かりやすい解説でした!
百年戦争が一区切り付いたら今度は薔薇戦争…ヨーロッパは隣近所でしょっちゅう争っているイメージがあります(´・ω・`)

王桃盗賊団
ジェイムズ9
ジェイムズ9
52分前

新Version の稼働前に、ヨーロッパ激動の百年戦争を解説していただきありがとうございます♪(*^^*)
  
世界史は日本、中国史に比べ知らない事が多く、わかりやすく纏めてあり助かりました♪🙌
とても面白かったです♪🎉✨😆✨🎊

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