評価が高かったので、「ドラクエ3リメイク」を買いました。クリアしたので、感想を書きます。
※ がっつりネタばれしてるので、ネタばれが嫌な人はプラウザバック推奨です。
ドラクエ3は結構プレイした作品で、通常、クリアしたときの勇者のレベルが40後半ぐらいになるのに対し、私はレベル20でクリアしていると言えば、どれだけやり込んでいたかが、理解できると思います。
子供の頃にドラクエ3を遊んだときには、ネットがなく、攻略情報もなかったため、クリアすることができませんでした。
大人になってから、攻略情報を見ながら、スマホ版のドラクエ3をクリアしましたが、「そりゃ、クリアできないわな。」という難易度でした。
旧ドラクエ3は、船を手に入れた後、世界を巡ってオーブを集めるのが目的になるのですが、説明なく世界に放り出されるので、何をしていいのか分からない仕様でした。
また、オーブのひとつが、街の壁の外の建物の中にあるのですが、行き方が分からなかったので、必須アイテムのオーブを取れず、クリアすることができませんでした。
では、このオーブをどうやって取るのか、というと・・・
「街の外壁に沿って歩けば、街の外に出た判定にならず、オーブのある建物にたどり着くことができる」というものでした。
「こんなん、分かるか!(怒)」と攻略情報を読んだとき思わず声が出てしまいました。
意味のわからない謎ときや不親切なところはありましたが、旧ドラクエ3自体は名作でした。戦闘バランスが良く、ボスも5体しかいないので、慣れれば10数時間でクリアすることができます。
また、ストーリーは単純ではあるものの、面白く、ドラクエ1.2を遊んだことのあるプレイヤーを驚かせるものになってます。
では、ドラクエ3リメイクは、というと、エンカウントを下げる特技を常時使用して、クリアまでに34時間かかりました。クリアしたときのレベルは44でした。
ストーリーに追加要素はあるものの、内容は原作とほぼ変わっていません。行き先がマップに表示されるようになったので、次にどこへ行けばよいのか分からない、ということはなくなりました。
船を入手した後、何をしていいのか分からない点は、夢の中で精霊がお告げをするという形でオーブを集めることを教えてくれるようになりました。
また、さすがに理不尽すぎた街の外にあったオーブは、街の中に配置され直しており、簡単に取れるように変更されてます。
※ 難易度普通の「バッチリ冒険」で行ってます。攻略記事は、転職の計画を立てるため、各種職業のスキルを調べるのに使用しました。また、盗賊が特技を覚えるまでは、小さなメダルの位置を攻略記事で調べました。
序盤以外は、エンカウント率を下げる特技を常時使用してます。基本的に経験値稼ぎはしてませんが、盗賊がバラモス戦前に転職をしたので、レベル上げのため、はぐれメタル狩りをしてます。
選んだパーティー
勇者
商人
魔物使い
盗賊
パーティーは以下のメンバーにしました。主人公である勇者はパーティーから外せません。
まず、攻略記事を見ると、新職業の魔物使いがいないと、魔物を仲間にするのに、アイテムや特技が必要になるとのことだったので、メンバーに入れることが確定しました。
次に、私はレベル上げが嫌いで、ストーリーを早く進めたいタイプなので、敵の出現率を下げ、宝箱の有無が分かるようになる特技を持つ盗賊を選択しました。
最後のメンバーに悩みましたが、RPGは全般的に序盤、お金に困ることが多いので、敵を倒したときのお金が追加で増える商人にしました。
実際の使用感としては、魔物を仲間にするため、魔物使いは、ほぼ必須で、こだわりがなければ、必ずメンバーに入れた方が良いと思います。
また、魔物使いは、ドラクエシリーズでは珍しく複数のHPを回復する特技を序盤から覚えるので、僧侶の代わりにもなります。
盗賊はエンカウント率を下げる特技の「しのび足」が便利ですが、しのび足を常時使用していると、レベルが足りず、ボス戦が厳しくなります。
また、宝物の位置を調べる特技はありますが、「盗賊のはな」は、そのフロアに宝物がいくつあるか、しか分かりません。「レミラーマ」を使用すれば宝物の位置が見えるようになります。
しかし、範囲が狭いため、少し動いては「レミラーマ」を繰り返す必要があるので、非常に面倒です。こだわりがないのなら、攻略記事を見て宝物の位置を確認した方が絶対に楽です。
なお、盗賊は戦闘後、アイテムを盗むことがあり、序盤から種を持った敵がいます。また、特技のアサシンアタックはメタル系のモンスターも即死させることがあるので、盗賊を初期メンバーに入れるのは、おすすめです。
商人は、戦闘後、お金を追加で入手することができますが、今作はフィールドに多数のアイテムが落ちているうえ、バトルロードが金策になっているので、お金は、あまり重要ではありません。
特技の「おおごえ」はダンジョンでも宿屋や道具屋を使用することができるので、便利です。ただし、終盤のダンジョンでは「おおごえ」が無効化されます。
まあ、ドラクエ3には、転職があり、序盤は特技もないので、魔物使い以外のメンバーは誰を選んでも、そんなに変わらないと思います。
転職は以下の通り
勇者
商人 → 戦士
魔物使い → そのまま
盗賊 → 賢者
勇者は転職ができません。魔物使いは、いないと魔物を仲間にするのが面倒になるため、パーティーから外せなかったので、転職をしませんでした。
商人はレベル24で「ぶんまわし」を覚えてから戦士に転職しました。「ぶんまわし」はグループ攻撃なので、単体攻撃メインの戦士との相性は良かったと思います。
盗賊はレベル33で、「追い風」を覚えてから悟りの書を使用して賢者に転職しましたが、「追い風」は単体効果なので、使うことがありませんでした。フバーハの方が、まだ便利だと思います。
盗賊は、レベル25で「らせん打ち」を覚えてからの転職がおすすめですが、「らせん打ち」はあまり使わなかったので、レベル20で転職しても良いと思います。
ドラクエ3リメイクの数々の問題点
仲間作り
ゲームが始まると、まず、仲間作りをしなければなりませんが、性格によってレベルアップ時のステータス上昇値が変わるので、性格の厳選が必要になります。
しかし、作ったキャラの性格が気に入らない場合、Bボタンでキャンセルすることができるのですが、説明がないので、良い性格が出るまで、同じキャラを何人も作ってしまいました。
なお、一度作ったキャラは削除することができません。おそらく、キャラの人数がいっぱいになったときにら上書きして削除するのだと思います。
この性格のシステムはスマホ版ドラクエ3にもありましたが、攻略情報を読まなければ、どの性格が有利なのか分からず、特に面白いシステムでもなかったので、廃止しても良かったと思います。
また、旧作では、仲間製作時に性別を選ぶことができましたが、今作は、ポリコレの影響のためか、ルックスA.Bに変わっています。
したがって、性別がなくなったのかと思いきや、呼び方が変わっただけで、ルックスAが男性、ルックスBが女性を表してます。
旧作は女性の方が性格と装備品が優遇されていたため、パーティーメンバーは全員、女性にするのが有利でした。今作は男性用装備が増えていれものの、依然、女性が有利だそうです。
なお、今作のキャラは移動中と戦闘前の後ろ姿しかビジュアルが用意されてないので、作ったキャラに愛着がわきません。本来、使い捨てであるロマサガ2の仲間より愛着がわきません。
移動速度が遅い
リメイクにあたり、フィールドが広くなりましたが、広さに対して、移動速度が遅すぎます。今回、フィールドにアイテムが落ちているため、探索をしなければならないのですが、移動速度が遅すぎてイライラします。
また、ストーリーを進めると、船や鳥に乗って移動することができるようになるのですが、こちらも移動速度が遅いです。
ドラクエ3リメイクはあくまで2Dリメイクであるため、視点移動ができません。そのため、画面上部は遠くまで見渡せるが、画面下部は周辺しか見えなくなっているため、探索に無駄な移動を強制させられます。
エンカウント率はスマホ版より高くなっていると思いました。フィールドが広くなっている分、いろいろなところを探索をしなければならないので、余計にエンカウント率が高く感じてしまいます。
また、フィールドと同じように、街も広くなっているため、探索が苦痛です。視点移動ができないため、アイテムがどこに落ちてるか分からず、扉の位置が分からなかったりしました。
旧ドラクエ3は街が狭かったので、いろいろ場所を探索するのが楽しかったのですが、今作は街が見えると「また、探索しなければならない。」と嫌な気分になってきます。
小さなメダル、フィールドに落ちてるアイテム、魔物探しが面倒で、ストレスの要因になってますので、最初からマップに表示していても良かったと思いました。
フィールドのキラキラアイテムの置き方が雑
今作はフィールドにアイテムが落ちており、フィールド上にキラキラ光るアイコンで表示されます。マップにキラキラは表示されないので、探索して肉眼で見つけなければなりません。
前述した通り、キャラの移動速度が遅い上、視点が見づらく、エンカウント率が高いので、キラキラ探索には苦痛が伴います。
フィールドのキラキラアイテムは、いたるところ落ちているのですが、買い物をしなくても問題ないぐらい装備品が拾えるので、買い物をする楽しみが、失われています。
また、小さなメダルで取れるアイテムもフィールドに落ちていています。小さなメダルでアイテムを取るときには、すでにキラキラアイテムから入手しており、型落ちの装備品になってます。
戦闘が鈍く、ステータス表示が見にくい
通常速度で戦闘を行うと、「スローモーションか?」と思うほど、もっさりした戦闘スピードになります。そのため、最も早い戦闘スピードにすることをおすすめしますが、速度を早くすると文章の送りも早くなるので、読み落としが発生します。
また、旧作は上部に大きくHPが表示されていましたが、今作は右端に小さく表示されているため、見づらいです。ファミコン版のドラクエ3をプレイしていた世代は、今、50代なので「老眼で文字が見えない」との書き込みを見かけました。
味方キャラクターは戦闘前のコマンド選択前に後ろ姿が見えるだけで、コマンドを選ぶときには消えます。今作はバフ、デバフの表示がなく、味方キャラクター、モンスターにかかるエフェクトで判断しなければなりません。
しかし、戦闘中は味方のキャラクターが見えないので、誰にデバフがかかったのか分かりにくいです。
戦闘のビジュアルがお粗末
戦闘画面がえらく遠くからの視点で見ているので、モンスターが小さいです。ボス戦も小さく描かれているので、戦闘に迫力がないです。
画面の上下が不自然にあいているので、もともとは、こちらのキャラが戦闘中に動く予定であったのに、諸事情で削除したのではないか、と疑ってしまいます。
また、モンスターのビジュアルは、スマホ版とあまり変わり映えしません。モンスターの動きも少なく、「スマホ版でも、このくらい動いてなかったか?」と思ってしまいます。
スマホ版は破壊の鉄球を装備して攻撃すると、特殊なエフェクトがでるのが私は好きだったのですが、今作は鞭と同じエフェクトだったのには、ガッカリしました。
戦闘バランスが悪い
ドラクエ3リメイクの最大の問題点。私は難易度、バッチリ冒険(普通)で行いました。
リメイクの追加要素で、新装備、新職業、各職業の特技が増えたことにより、こちらの強化に合わせて、モンスターのパラメータが変更されてます。
また、一度の戦闘で相対するモンスターの数が増え、特殊攻撃をしてくるモンスターも増やしたことにより、ゲームバランスが旧作と大きく変わりました。
今作はレベルアップ時にHP.MPが回復する仕様があるので、序盤はサクサク進めることができます。複数に対して攻撃できるブーメラン、鞭を使用すればヌルゲーになります。
中盤辺りから難易度が急に上がり、二回攻撃、状態異常を使用してくるモンスターが多く出るようになります。また、今作から追加された中ボスが強く、特に滅びた町にいるボスに苦しめられました。
終盤はバラモスブロスに勝てませんでした。取り巻きがマホトーンを使用してくるので、回復が間に合わなくなります。勝てる気がしなかったので、取っていなかったアイテムの回収をすることにしました。
アイテム回収をしているときにレベルが上がり、ギガデインを覚えると、一気に難易度が下がりました。ザコ敵が強く苦労していたのですが、初手ギガデインで一掃できるようになります。
ギガデインがあれば、あれだけ強かったバラモスブロスも2ターンで、取り巻きを倒せるので、マホトーンさえ受けなければ、簡単に倒すことができます。
そして、今作のバランスブレーカーと言われている問題特技が、魔物使いの「魔物呼び」と「ビーストアタック 」です。
ビーストアタックはデメリットなしで、選択したコマンドを2回連続して使用するようになります。ようするに火力が2倍になる、ということです。
また、ビーストアタックは、攻撃だけではなく、補助魔法や道具も2回使用するようになるので、極めて汎用性の高い特技になってます。
「魔物呼び」は、攻撃用の特技です。魔物呼びの威力は、ステータス依存ではなく、確保した魔物の数で決まるので、低レベルでも高い火力ができます。
また、威力が確保した魔物の数で決まる固定ダメージなので、モンスターの防御力に関係なく、ダメージを与えることができます。
この魔物呼びの火力が非常に高く、私の場合、適当にモンスター集めして、半分程度のモンスターしか確保してなかったのに、どの攻撃特技、攻撃呪文より魔物呼びの威力の方が高くなってました。
なので、攻撃特技は魔物呼び以外必要ないため、転職して他の攻撃特技を覚える意義が薄くなっており、どのような職業につくにしても魔物使いは経由した方が良い、となってます。
これだけ強い「魔物呼び」と「ビーストアタック 」ですが、レベルで覚えるのではなく、確保した魔物の数で覚えるようになってます。
なので、「魔物呼び」は序盤から覚えることができ、攻略記事を読んで、魔物集めをすると、船を入手したタイミングで「ビーストアタック」 を覚えることができるため、以降はヌルゲーになってしまいます。
では、魔物使いを使わずに遊べば良いのではないか、とも思うかもしれませんが、もう一つ問題があります。それは、中盤以降のボスは物理耐性を持っていることです。
物理耐性を持つモンスターは、通常攻撃だと、わずかなダメージしか与えられなくなります。物理系の必殺技も通常攻撃の倍数で計算しているので、たいしてダメージを与えられません。
したがって、物理職メインのパーティーを組むと、物理職の攻撃が通らないので、異常に難易度が上がってしまいます。
魔物使いを使用しない場合、火力が不足するため、快適にゲームを進めようとすると、大幅なレベルアップが必要になるので、きつい縛りプレイをかせられることになってしまいます。
さらに、今作は、バフ、デバフも弱いです。バフは効果時間が短く、数ターンで効果が切れるうえ、効果が弱く、複数回、重ねなければ、効果が実感できません。
また、モンスターの状態異常系のデバフは数ターン効果が続くのに対して、こちらの同じ状態異常系のデバフは使用したターンに切れてしまいます。
しかし、今作は状態異常系のデバフの耐性がほとんどのモンスターに設定されておらず、ラスボスにまで、デバフが入るため、ラリホーが猛威を振るいます。
ラリホーは、効果中のモンスターを攻撃するか、モンスターのターンが回ってくると効果が切れるのですが、ラリホーが効いたターンはモンスターが攻撃してきません。
なので、モンスターより行動が早いメンバーとモンスターより行動が遅いメンバーの2人でラリホーを使用するのが非常に強いです。
ラリホーの成功率は体感で、7割ぐらいの確率で眠らせることができます。ビーストモードを使用してから、ラリホーを使うと、計4回ラリホーを使用することになるので、完封しかねません。
他のバフやデバフを使用するくらいなら、ラリホーを使用した方が状況が良くなることが多いので、バフ、デバフを使用する必要性が薄くなってます。
難易度設定が雑
難易度は以下の3種類があります。
楽ちんプレイ(優しい)
バッチリ冒険(普通)
いばらの道だぜ(難しい)
「いばらの道だぜ」は難易度普通と比べ、モンスターのHPと攻撃力が上がります。また、獲得できる経験値とゴールドが減ります。
モンスターのHPと攻撃力が上がるのは、まあ、いいとしても、獲得できる経験値とゴールドが減ると、稼ぎを強制させられそうで、面白そうに思えません。
旧作は全滅したときは、所持ゴールドが半分になり、教会からやり直しでした。そして、今作のようにレベルアップ時のHP.MPの回復がなかったため、緊張感のある戦闘が楽しめました。
しかし、今作は全滅したときに、「戦闘開始からやり直す」「オートセーブからやり直す」「所持ゴールドが半分になり、教会からやり直す」の中から選ぶことができます。
わざわざ「所持ゴールドが半分になり、教会からやり直す」を選ぶことのメリットがないので、無意味な選択肢になってしまってます。
いばらの道だぜ(難しい)のときはレベルアップ時の回復なし、全滅時は、所持ゴールドが半分になり、教会からやり直し、で良かったと思います。
「楽ちんプレイ」は、驚くなかれ、こちらのパーティーのメンバーが死ななくなります。どんなに強い攻撃を受けてもHP1で残ります。
バランス調整を放棄したような難易度設定です。テストプレイをしたときに、ゲームバランスが悪いことに気がつき、バランスを整えようとすると時間がかかるので、やけくそで作った設定のように思えます。
なお、ゲーム中はいつでも難易度の変更をすることができます。また、HP1で残る仕様は、捕獲した魔物で戦うバトルロードでも適用されます。
装備画面が使いにくい
装備品を見ても、どの職業が装備できるか分からず、男性用装備なのか、女性用装備なのか分かりません。
自動で最強装備選択もありますが、呪われてない装備品以外の防御力の高いものから選択されるようになっているので、耐性重視の装備をしていた場合、防御力が高いものに交換されてしまいます。
確認がなく、自動最強装備をキャンセルすることができないので、最強装備が気に入らなかった場合、手動で装備し直さなければなりません。
また、装備品を選ぶとき、仲間の装備しているもの、仲間が所持しているもの、袋の中に入っているもの、で同時に表示されるので、装備品を選ぶのが面倒です。
エンドコンテンツが終わってる
しんりゅうを倒すのが目的のエンドコンテンツです。ゲーム内の呼び方は「しんりゅう」なのですが、スマホ版ドラクエ3のビジュアルはドラゴンボールの「神龍」(シェンロン)でした。
一定ターンでしんりゅうを倒すと、選択肢の中から願いを叶えてくれる、といった心にくい演出があったのですが、許可が取れなかったのか、しんりゅうのビジュアルが変わってます。
今作のしんりゅうは、おっさん顔の龍のビジュアルなので、なぜ、この龍が願いをかなえてくれるのか、分からなくなりました。
しんりゅうはラリホーが効くので、クリア後、すぐ向かっても倒せるのですが、私の場合は37ターンもかかり、ターンオーバーだったので、レベル上げに4時間ぐらいメタル狩りをしました。
苦労して、規定ターンで、しんりゅうを倒しました。そして、しんりゃうが叶えてくれる願いの中に、さらなるエンドコンテンツがあるのですが、これが何せひどい!
与えられた試練を全てクリアすると、隠しボスと戦える、というクエストなのですが、試練のクリア条件が、えぐすぎます。
試練は5つあり、内容は以下の通り
・小さなメダルを集める試練
・魔物を捕獲する試練
・買い物を強制させられる試練
・特定の武器を使用する試練×2
試練のクリアに、小さなメダル105枚 捕獲した魔物100体 を見つけていることを求められます。ちなみに私が所持してる小さなメダルは94枚で、捕獲してた魔物は60体でした。全然足りてません。
細かく特技を使用して、小さなメダル、魔物探しをしたうえで、この所持数です。どこを取り逃がしているのか分からないので、この試練をクリアしようとすると、攻略記事を読んで、総当たりで探すことになります。
もし、これからドラクエ3リメイクを買って、エンドコンテンツまでするつもりなら、最初から攻略記事を読んで、小さなメダルと魔物を取り逃がさないようにした方が良いです。
また、買い物を強制される試練のクリアには、100万ゴールド以上するアイテムを買ってくることが求められます。ちなみに私の所持ゴールドは4万ゴールドでした。
終盤のモンスターを倒したとしても数百ゴールドしか持ってないので、モンスターロードの賞金で稼ぐのが正解らしいです。
指定された武器の使用を求める試練もひどいです。定められた武器を装備してないと、敵にダメージを与えることができず、敵の攻撃を受けると即死します。
そのため、指定された武器が装備できない職業についている場合は、転職を強要されるので、育て直しをしなければならなくなります。
このエンドコンテンツを考えた人は何を考えて、このような仕様にしたのでしょうか?理解に苦みます。こんなの、やってられません。
ドラクエ3リメイクの良かった点
映像が綺麗
フィールドの映像は綺麗です。海の景色の書き込みには、素直に感心しました。街の映像も綺麗ですが、書き込みが多くなっている分、街中のアイテムが見えにくくなってます。
また、フィールドの映像が綺麗な分、余計にモンスターの書き込み不足が目立つようになってしまってます。
音楽が綺麗
音楽は杉山浩一の原曲をオーケストラにアレンジしているので、非常に良いです。ドラクエ1のフィールドの音楽が流れてきたときは、感動しました。
ルーラで行けるところが増えた
街だけではなく、ほこらや洞窟もルーラーで飛べるようになりました。移動時間の短縮になるので、単純に嬉しい変更点です。消費MPも0です。
ただ、今作のルーラはダンジョン内で使用でき、行き場所選択時にX長押しで入口前に飛ぶこともできるので、リレミトの存在理由が分かりません。
転職がやりやすくなった
旧作はレベルごとに成長限界が設定されていたため、転職をすると同じレベルのキャラよりステータスが低くなることがありました。
今作では、成長限界が撤廃されたため、転職するほどステータスが上がるようになりました。また、種の効果も引き継がれるようになっているので、転職がしやすくなってます。
ただ、弊害として、転職ができない勇者は、他のキャラにステータスで劣るようになり、ビーストアタック と魔物呼びが使用できず、火力が低いので、存在意義の薄い職業になってしまいます。
また、魔法使い、僧侶に職業特有の呪文、特技がなく、賢者が同じ呪文を覚えるので、魔法使い、僧侶に転職するメリットが少なくなってます。
無意味な職業を出さないために、ドラクエ6のシステムを採用して、複数の職業をマスターしたら、上級職に転職できるようにしたら良かったと思います。
また、転職して覚えることができる特技や呪文のレベルが事前に分かれば、攻略記事を読まなくても、転職計画が立てれるので、ゲーム内で、公開してもよかったと思いました。
オルテガのストーリーが追加された
行方不明の勇者の父親がオルテガなのですが、今作は、オルテガのストーリーが追加されたので、父親が行方不明になった経緯が分かるようになりました。
ただ、オルテガのストーリーの追加は嬉しいところなのですが、どうしてもロマサガ2の七英雄のストーリー追加と比べてしまいます。
旧ロマサガ2は、容量の関係で、ゲーム中に七英雄の説明がほとんどありませんでした。苦肉の策として、説明書に七英雄のストーリーが書いてあったそうです。
そのため、説明書のないスマホ版をプレイすると「七英雄ってなに?」「なんで七英雄と戦うの?」となってました。
ロマサガ2リメイクでは、七英雄のストーリーが追加され、「七英雄とは何か」と「七英雄と戦う理由」が分かり、七英雄側にも熱く、悲しいストーリーがあったことが分かるようになってます。
この七英雄の追加ストーリーは、七英雄に思入れができてしまうほど、できが良いので、どうしてもドラクエ3リメイクの追加ストーリーが見劣りしてしまいます。
総評
ドラクエ3リメイクは全体の作りが雑です。テストプレイをすれば、すぐ気がつく問題点を放置しており、とても、プレイヤー目線で作ったゲームであるとは思えません。
リメイクするにあたり、追加した要素が面倒なだけで、面白味がなく、ゲームをしていて不快に感じるようになってしまってます。
ドラクエ3リメイクは、数十年前のゲームのリメイクなので、ストーリーは単調で、最近のゲームのような、派手なムービーがあるわけではありません。
もともと、ドラクエ3はストーリーを楽しむゲームではなく、戦闘を楽しむタイプのRPGなので、戦闘バランスの悪さは致命的失敗だと思います。
旧作は戦闘バランスが良く、テンポ良くストーリーを進めることができるので、いろいろな組み合わせのパーティーを試したくなりました。
今作に繰り返し遊びたくなる魅力はありません。
ドラクエ3リメイク発売前にロマサガ2リメイクが出たのですが、ロマサガ2リメイクは旧作へのリスペクトが感じられます。3Dになっても、間違いなくロマサガ2です。
ロマサガ2リメイクは、明らかに旧作が好きな人が制作してます。対して、ドラクエ3リメイクの制作者は旧作へのリスペクトが足りてません。
おそらく、ドラクエ3リメイクは旧作をプレイしたことがない人が作ったゲームなのではないでしょうか?
このできならば、2Dにこだわらず、ドラクエ11のシステムで3Dのリメイクした方が良かったと思います。
ドラクエシリーズでなければ、途中で投げ出していたと思います。とりあえずクリアするまで遊べたので、点数をつけるなら45点をつけますが、クソゲー判定もありえるできです。
ドラクエ3リメイクの値段はフルプライスで、ロマサガ2リメイクの方が安いです。今作にフルプライスを払うだけのクオリティーはありません。
ドラクエ3をやりたいのなら、スマホ版をおすすめしますし、RPGをしたいのなら、別のゲームを買った方が良いでしょう。
続編に、ドラクエ1・2が出ますが、ドラクエ3よりスケールが狭く、遊びの幅が狭いゲームなので、今作以上につまらない作品になると思います。
私がドラクエ1・2を買うことは、ないでしょう。
おしまい