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無二と辿ろう、英傑時代 紫伝第2話「異聞・二人の晴明」

by
凡ゲーマー
凡ゲーマー
「どうも。無二だよ。
前回から始まった英傑時代の物語の振り返り、見てくれてありがとう。今回は第二話の「異聞・二人の晴明」について語っていこうと思うよ。


「今回のお客様は前回と同じ、安倍晴明さんを呼んで話を聞いていくよ。よろしくね、晴明さん。
「あぁ、よろしく頼むよ無二さん。

「さて、前回は京の街に現れた妖・土蜘蛛率いる妖の軍団を頼光四天王の方々と協力して打倒し、謎の穴に吸い込まれて違う平安京に辿り着いた...と、ここまで話したね。
「うん。あれから晴明さんはどうなったの?
「異なる平安京に降り立ち、まず初めに私が出会ったのは"安倍晴明"と名乗る一人の陰陽師だった。姿形は違う存在だが、その生涯・職務・能力...どれを聞いても、それは私が元の世界で行っていたものと瓜二つだったのだ。
「信じられないね...自分の生き写しみたいな人が違う平安京にいたんだ。
「そう。陰陽師としての能力では私に遠く及ばなかったが、妖を監視する任務にあたっている事に責任感を覚えている、という事に関しては私よりもずいぶんと真面目に感じたよ。
「その世界に渡った時は時間も元の世界と同じだったの?
「おそらく同じだったかもしれない。しばらく私ともう一人の私は語らいあっていたのだが、星がよく知った形に瞬いたのだ。そう、土蜘蛛が現れた時と全く同じ瞬きをな...

「すぐに土蜘蛛は姿を現した。それも操られたような武士も連れてな。
「土蜘蛛は....その世界の土蜘蛛だったり?
「いや、奴は私の顔をはっきりと覚えていた。間違いなくこの世界に現れた土蜘蛛だっただろう。奴らを相手にするのに二人では荷が重かった故、私はもう一人の晴明殿を逃がし、式神を呼んで戦いを挑んだのだ。
「それでも一人じゃ辛い戦いだったでしょ。いくら式神を召喚したところで相手が妖の軍勢じゃ...
「そうだな、厳しかった。だがここで倒れれば何か大きな事が変わってしまうと思うと、負ける気にはなれなかったよ。
しばらくは私一人で戦っていたんだが、もう一人の晴明殿があの世界の頼光殿を呼んできてくれたのだ。それで一気に形勢は覆った...

「頼光さんがいたんだ。その世界の頼光さんは頼光さんだったの?
「所々で違和感はあったが、妖相手に無双の剣を振るった姿は寸分違わず頼光殿だったよ。私はあの時ほど頼光殿を頼りに思った瞬間はなかったな、はっはっは。
「そうだね。それで晴明さんの話しぶりだともう一度土蜘蛛を追い詰められたんだよね。それからどうしたのかな。
「確かに土蜘蛛は追い詰めた。だが、その時にまた謎の穴を出し消えようとしたのだ。
「えっ、それでどうなったの?
「無論逃がすかと私もその穴の中に入ったさ。去る間際にもう一人の晴明殿に私の素性を明かしてな...
それから再び私は時空の渦の中に巻き込まれ、気がついた時には...私はどことも知れぬ山野の中に投げ込まれていた。

「ひょっとして、また違う世界に辿り着いたの?
「ふふっ、どこに飛ばされたのかは...次の機会に話そう。この先はある人物の協力なくば語れないからね。

「...すごく聞き入っちゃったけど、今回はここまで。
第二話から違う世界の話になってしまったけど、晴明さん曰くさらにすごい冒険をしたらしいから、聞くのが楽しみ。
それじゃ、また会おうね。次回はお客様を増やして話したいと思うよ。ばいばい。
作成日時:2023/09/14 19:53
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コメント( 2 )
楊狐
文士
文士
楊狐
2023年9月15日 16時49分

紫伝の続きやってみたくなる会話ですな。
異界というか平行世界な感じもしますな。
基本同じではあるもののちょっとだけ何かが違う的な。

凡ゲーマー
凡ゲーマー
2023年9月15日 18時47分

>>> 楊狐さん
いつもコメントありがとうございます。
あのストーリーの感じだと別時空の平安京に辿り着いたみたいな感じでしたね。ほんとに頼光まで弱かったらどうなってたことやら。

楊狐
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